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組織を芯からアジャイルにする

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「組織を芯からアジャイルにする」ために。あなたの居る場所から「回転」を始めよう。
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2023年3月の記事一覧

After GPTでは「DX」の価値が相対的に変わり、個人にとっては「実現戦略」の扉が開く。

 「とうとうこの日が来てしまった」という感覚が、日を追うごとに増している。もちろん、GPT周辺に関することでだ。  2023年に入ってから、個人的にも重要な変化がいくつか起き、ポジにもネガにも振れながらどうにかやってきていた。ところが、そんなことをきれいさっぱり流し切るくらいの「うねり」が、昨今の急激な変化だ。  この数ヶ月の話ではない。下手すればこの3年のことを洗い流してしまうほどの。3月が終わる声を聞く頃には、私自身の考え方、価値観にまで影響を及ぼし始めていることをはっ

惰性の「検査」「適応」ではなく、「見る目」の方を変える

 ある時間の区切りごとに定期的に「検査」「適応」を行う。今ここまでに自分たちチームや組織が生み出したものや実現できたことをまず確認する(検査)。それから、その次に取る判断や行動がより適切なものとなるように、取り組むことや止めることを決める(適応)。こうした検査と適応を連鎖させていくことで、自分たちの思い描く状況を作っていく。  この「検査」「適応」の際に、時々直面するのが「物事を見る切り口」の不足だ。検査対象をどう見るか、それを生み出すチームや組織をどう見るか。ある一つの事

「整合を取ろうとしてみる」ことで、必要な「変化の段階」に気付ける

 先日の「シン・正しいものを正しくつくる」でコンセプトにおいたのは「整合を取る」ということだった。  左に仕様、右にソフトウェア。  左に仮説、右にプロダクト。  左に人材モデル、右側に育成施策。  左右の整合を取る、取れるように左側を見出し、あるいは右側の実現に注力する。得てして、左が整っていないのに、右側だけを思い込みや深く考えずの取り組みだけで進め、期待外れになる。だからといって左側が大事だからと莫大な時間を投じたところで、正解に辿り着けるわけでもなく。やはり結果は

組織をシンからアジャイルにする

 書籍「組織を芯からアジャイルにする」を補完する講演を行った。終えたときに、「そうそうこういうことが言いたかったんだよね」と気づけたりすると、準備も楽しくなる。 (「シン・正しいものを正しくつくる」とあわせて、2月はこの2話に余暇のほとんどをつぎ込んだ)  「組織」という言葉がつくと事は難しくなり、距離のあるテーマに思えてくる。「組織を芯からアジャイルにする」にあたって、一人ひとりで何が出来るのか。出来ることはある、むしろその手がかりはこれまでの行いの中にある。そうしたメッ