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組織を芯からアジャイルにする

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「組織を芯からアジャイルにする」ために。あなたの居る場所から「回転」を始めよう。
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#シンアジャイル

なぜ、組織を芯からアジャイルにする、のにコミュニティが存在するのか

 アジャイルに取り組んでいく、ソフトウェア・プロダクト開発ではなくて、組織や他の業務において。「組織アジャイル」と呼んで、その啓蒙、推進、後押しをこの数年行ってきている。少しずつ、組織アジャイルの動きは増えている。  ただし、「どこからはじめたらいいのか」という疑問は当初から引き続き寄せられている。おそらく、その逡巡は「どこからはじめたらいいか分からない」というよりは「どこからでもはじめうるが、本当にそれでいいだろうか」の方に近い。確かに、はじめ方はさまざまある。  そう

「その組織にとって、なぜアジャイルなのか?」に答えることが難しいのは、理念に触れなければならないから

 ゴールデンウィークに突入せんとする4月の末に、「組織を芯からアジャイルにする」をテーマとしたイベントウィークを開催していた。一週間、昼夜何かしらトーク勉強会を催すというのは、まあラクな話ではない。  しかも、社内コミュニティの回で書いたとおり、「発起人は意図的に黒子に回らなければならない」に則り、母体となるコミュニティの運営から私自身は外れていたので、慣れない皆さんで臨む必要があった。有志のコミュニティ活動とはいえ、場作りに取り組まれた皆さんにはお疲れ様でしたとその健闘を讃

書籍「組織を芯からアジャイルにする」のイントロダクション全文公開

 少し昔話から始めよう。  なぜ、ソフトウェア開発に「アジャイル」が必要だったのか。2001年近辺での一部の人々による小さく、静かな熱狂。そこにあった期待とは、「良い仕事をしたい」という素朴な、それでいて芯の強い思いだった。  20年前のソフトウェア開発と言えば、たいていのプロジェクトは炎上と隣合わせ。ときに「死の行進」と呼ばれる状況に追い込まれることも、それほど珍しいことではなかった。  今よりもっと良い仕事ができるはずだ。それを信じた人たちによってともされた僅かな灯

組織を芯からアジャイルにする。

 デジタルトランスフォーメーション支援の旅を続けていく中で、辿り着いたのは、組織のあり方としての行き詰まりだった。いや、行き詰まってはいない。むしろ、一直線に迷わず突き進んでいるといえる。より適切な判断や行動が取れるようにと、判断基準や行動原則を磨く。それまでよりも適切に。脇目も振らず、効率への最適化を。  それはさながら、最適化への最適化とも言うべき奇妙な、そして決して止まることのないモメンタムだった。  「デジタルトランスフォーメーション・ジャーニー」では、いかにしてD

組織を芯からアジャイルにする 〜アジャイルの回転は、あなたから始める〜 https://www.amazon.co.jp/dp/4802512384 7月21日、発刊します。 "本書は、ソフトウェア開発におけるアジャイルのエッセンスを、「組織づくり・組織変革」に適用するための指南書です。"