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おうじとわたし


こどもの頃、無邪気にはしゃぐこともせず
小中高と、日の目をみることもなく
修学旅行の部屋割りは、仲良しグループのなかに
人数あわせのため、ぽつんと最後に
いれられた

だいたい いつもひとりぼっち
映画も ライブも 芝居も
ひとりで行く
孤独だと思うけれど
寂しいわけでもないと思って生きてきた。
ひとりでご飯をたべて
ひとりで散歩をして
ひとりで旅をしてきた。
ひとりで年越しをした。
友だちがいたこともあった。
恋人がいたこともあった。
でも だいたい ひとりぼっち。

そんな私たちは ゆらゆら帝国がすきで
フィッシュマンズがすきで
坂本慎太郎がすきで

細野さんが好きで
音楽や映画が好きで
ラジオがすきで
散歩がすきで
猫がすきで

人とワイワイたのしくやるのが苦手で
元気な人といるのが苦手で
人混みが苦手で
酔っ払いが苦手で
部屋の整理整頓が苦手で
生活全般が得意ではなく
NHKののど自慢が苦手で

似てるところがたくさんある
違うところもたくさんある

おとといの夜

もう何年も一緒に暮らしているのに、
あらたまって
「これからもよろしくお願いします」
と言葉にして言ったら
涙がぽろぽろこぼれた

ふたりの過去を客観的に見てみる
このふたり、よく、ひとりで頑張って生きてきたな すごいなと思う

この先、いいこといっぱいあるよ
と声をかけてあげたい

にゃんとオウジと私
この3人、素敵だな、かわいいな、お似合いだな

出会えてよかったねと
あらためて思ったりするわけで。


読んでくださり、心からありがとうございます。