[相談17]溺愛してくれるハイスペ夫を愛せず、一目惚れした遊び人と長期不倫。でも満たされない

2016年の書き初めの単語を「筆圧」にしちゃったからかもしれないんですけど、今年に入ってからの相談内容が重い!筆圧!筆圧〜〜〜〜〜!!!て感じ。前回の相談がお焚き上げ史上最高筆圧の1万5000字を叩き出して「さすがにもうこれを超えることはあるまい」と思ってたら、全然そんなことなかった☆☆☆

筆圧だけじゃなくて内容もすごくて、「自己愛」「遊び人」「スペック婚」「キラキラ女子」「不倫」とこれでもか!というぐらい盛っています。さながら「ぱぷりこ総決算」。フォアグラ、キャビア、トリュフ、大トロ、ウニ、全部のっけた!おいしくない!みたいな謎の豪華さに満ちている。

本相談のテーマ

・ダブル浮気
・キラキラ女子のスペック婚
・不倫
・自己愛モテ女子
・遊び人

このnoteは相談者以外も読めます。上記テーマに悩んでいる人、あるいは分析に興味がある人は、購入してお読みください。

相談希望者はこちら。

『妖怪男ウォッチ』ぱぷりこの「お焚き上げ恋愛相談」始めます

本お焚き上げの筆圧:☆☆☆☆☆(1万字超え)

お焚き上げ内容

登場人物

・ガレットさん:29歳女、大学時代の同級生と結婚。医者。芸能人顔でモテる。性欲旺盛。貞操観念は狂い気味で、誰とでも寝れる。風俗嬢の経験あり。付き合った人は2人。結婚したいと思える人じゃないと付き合えない。付き合った人は2人とも、穏やかで優しくて身長が高く童貞。

・夫:大学時代の同級生。医者。別の場所に勤務。学生の頃、猛アタックを受けて付き合った。とても愛情が深くて心が広い。いきなり機嫌が悪くなっても、どんなわがままを言ってもケンカにならず、怒ったところもほとんど見たことがない。女友達からは「こんないい人はいない!」の太鼓判つき。

・先輩=不倫相手:35歳男。未婚独身、同じ病院勤務の臨床検査技師。


詳細はこちらっ!

結婚前

・先輩に一目惚れしたのは4年前の新卒時。優しくて穏やかで、とても奥手で下心など全くなさそうな爽やかな聖人に見えた。その時、彼には彼女がいて、自分にも恋人がいたので諦めようとした。
・毎日職場で顔を合わせ、「お兄ちゃん」のような感覚。
・その年の夏にデートをしてキス。やっぱり好きだと再確認。
・家が近く、セックス未満で毎日イチャイチャ。でも相手の気持ちを聞くまでは絶対に最後までしないと決めていた。
・そんなことが数か月続いたら、先輩の態度が急変。私用やら仕事やらが忙しいから一緒にいれない、と言い出す。
・絶対に嘘だと思った。距離を置かれていたたまれなくなり、引っ越しを決意。
・付き合っている彼に専念し、相手のことは忘れようと決意。

・それから数か月後、職場の飲み会で徹夜し、先輩の隣で雑魚寝。やっぱりまだ好きかもしれないと感じる。
・2人きりになった時、彼から「離れて初めてわかった、好きだよ、離れて寂しかった」と言われる。そのままセックスする。
・それからは振り切れたように、ほぼ毎日セックス。セックスの相性は過去最高。手が触れるだけでも気持ちがよくて、キスだけで何時間もできる。
・しかしまた数か月ほど経つと、彼から連絡が来なくなる。
・理由を問うと「会えばいつもセックスで、好きなはずなのにそういう対象としか見れないのもいやだ。自分もやりたいだけなのかって思うと苦しかった」とのこと。「こんなに気持ちいいのだし、別にセックスだけしててもいいのでは?」と思う。
「でもガレットのことが好きなので、彼女とは別れる」宣言


・先輩曰く、付き合っている彼女のことは「嫌いじゃないけど結婚は考えられない」。しかし彼女には結婚する気があるらしく、将来の話をしたり一緒に住みたいと言っていたが、彼は断っていた。
先輩のことはとても好きだったが、彼氏と別れてまで待つほどではなかった。これが自分のずるさだと思う。彼が彼女と別れて私に好きと言ってくれるなら、いつでも別れようと思っていた

だが、一向に彼は別れない。
・精神が不安定になってきて、休職する。
・「別れる別れる言ってるけどいつ別れるの?最近体調が悪くて休職した」と先輩にメールで告げる。返事はなかった。
・休職の間、付き合っている彼氏からプロポーズされる。もう彼のことは終わりにしようと思い、プロポーズを受けて結婚。

■結婚後

・結婚の話を聞いたらしく、結婚してから1か月後に先輩から連絡が来る。
・2人で会い、勢いでセックス。
・先輩はまた「好きだ」と言ってきた。彼女とも別れていないくせに、今さら何を言っているんだと感じる。
・「好きと言うけど、彼女と別れてないのは彼女のことが好きだからなんでしょ?」と言ったら、彼は「そうだよね…」といい、彼女と別れる。
「彼女と別れる」宣言から1年、自分が結婚して1か月、彼はようやく別れた。

・彼のアプローチはすごく、「好き、結婚したい」と言ってきた。
・彼を忘れるために結婚したのに、今さらすぎて許せなかった。気持ちには答えられないと言い続けた。
・でも、ずっと好きな相手だったから好きと言われてうれしくないわけはないし、彼がこんなに自分を好きでいてくれるのは夢に見ていたことだからうれしかった。

・でも、夫と別れてまで彼にはいけなかった。本当に好きだし身体の相性も最高だけど、彼と結婚することが想像できなかった。
・給料は自分より低いし向上心もない。性格は子供すぎて合わない。自分の2倍稼ぎ、なんでも言えてなんでも許してくれる夫を手放せない。

■不倫2年目

・先輩とは毎週のように会ってセックスしていた。
・結婚して1年が経過した頃、先輩に彼女ができたと、人づてに聞かされる。
・いてもたってもいられなくなり、その日のうちに彼に会いに行った。
・「好き好き」言いながら彼女を作る先輩への気持ち悪さと怒りが渦巻いていた(私は自分のことは完全に棚に上げているのは承知の上で)
・先輩曰く「ガレットを忘れるために今の彼女と付き合ったが、ガレットを忘れられずにつらい」「ガレットのことが好きだから新しい彼女とは別れる」と言いながらセックス。

・結婚してから、彼の気持ちには答えられないといい続けてきたが、彼に彼女ができて初めて「取られたくない」と燃えるような思いを感じた。
・ものすごく好きで、彼が別れるならもう離婚してもいいと感じた。
・一方で、負けず嫌いに近い感情かもと感じる。自分に好き好きと言っていた人が自分の手から離れて悔しかったんだのでは。

そこからまた繰り返し。彼女と別れる別れる、ガレット好き好きと言い続けて、会ってはセックス。
・彼女と別れない理由は不明。とんでもない既視感を感じる。
・別れる別れる詐欺に疲れていた。「この週末のうちに別れなかったら私とは終わりにして」と言う。先輩は「いつかはきっと別れるけど待てないんだよね?彼女と別れなかったらガレットのことは失っちゃうんだよね…?」と言う。
・その日を境に連絡が来なくなる。

・そこから3か月が経過。正月を機に「もうこのままはいやだ、新しい年を迎える前にすべてにけりをつけよう」と思い立ち、先輩の家へ突撃。
・先輩は、彼女と二人でおうちデートしていたが、気にせず乗り込む。
・先輩の彼女から「結婚してるんですよね?彼をどうしたいんですか?」と聞かれたので「結婚してます、前は離婚してもいいかなって思ってたけど、今はもうなんとも思ってない」と答える。本音だった。
・彼女は先輩に「やっぱりこういう人いたのね。あとでちゃんと話してください」と言って出ていった。
・先輩は「いきなり来てすごいびっくりしたけど、どこかほっとしてる。ずっと連絡しなければいつか来るのかなって思ってた」という。
・「今すぐ彼女と別れたほうがよい?」という先輩の問いに、「うん」と言えなかった。終わりにするつもりだった。
・夫から「今どこにいるの?」と連絡が来る。先輩の彼女>共通の上司経由で夫に連絡が入ったらしい。夫からの予期せぬ連絡に心が揺らぎ、「やっぱり夫を捨てられない」と感じる。

・「何度も連絡しようと思った。でも、結局は俺が別れてなければ意味がなくて、ずっと連絡できなかった。彼女と別れて、ガレットとはもう会わないのが一番いいんだと思ってる…でも、できない…」「彼女とは絶対に別れる。共通の知り合いに確認してくれてもいいよ。絶対に別れる」と言ってから解散。
・どうせまた別れないんだろうな、と冷めた頭で思いながらキス。もう気持ち良いとは思えなくなっていた。

・その後、「別れた報告」ではないメールが来る。
・不思議に思い、共通の知人に「あの2人は別れたの?」と聞いたら「まったく」とのこと。むしろ「ガレットとは別れた」と言っていたらしい。
・生まれて初めて本気で人を殺せると思った。今なら何でもできる、それくらい怒りが爆発した。
・「私のこと馬鹿にしてるの?私と終わったというなら、彼女を選んだならなんで連絡してくるの?」ときれる。
・もう何度彼に振り回され傷つけられればいいのか、自分は本当に馬鹿だと感じる。

・最後通告のつもりで送る。「彼女を選ぶならもう私に好きというのはやめて、もう私は自分だけじゃ終わりにできないからそちらからちゃんと終わりにして」と送った。
・先輩から長文メールが来る。「こんな最低な自分を見せても信じてくれる彼女を裏切ることはできない。ガレットを理解してくれる旦那さんに勝てる気もしないし、奪える気もしない。周りにもすごい反対されてて、こんなに敵が多いと思わなかった。ガレットのことは本当に好きだけどもう会えません、ごめんなさい」

・2年半の関係がたった1通のメールで終わった。あっけなかった。何も返さなかった。
・夫はあの夜のことは何も聞いてこない。でも、ほんのりと話したら「結局は帰ってきたからそれでいい」と言ってくれた。
・彼のことを思い出さないよう、他のセフレなどを探そうかとも思ったが、キスがあまりに違ってがっかり。最近は出会い系で適当にやりとりして気を紛らわしている。
・だいぶ彼のことは思い出さなくなったが、ふとした時に会いたくなったり、連絡を取りたくなる。
・たとえまた連絡をとって会ったとしても、自分はきっと離婚はしない。


自分の問題

・好きという気持ちを貫けず、条件で結婚相手を選ぶ自分も、決まった相手がいながら罪悪感を微塵も感じることなく出会いを求める自分はなんなんだろうと思う。なんでこんな人間なのかと。
・1人だけを愛するのは、どうすればいいのか。
・ただ好きって言われたいだけなのか、ちやほやされたいだけなのか。自己肯定感はとても低い方だと感じている。
・自分の嫌いなところから目を背け続けてきたので、男性にちやほやされることで自己を保っているのかなと感じる。
・夫は毎日「好き、かわいい」と言ってくれて、毎日メールをくれて、付き合ってから毎月かかさず記念日を祝い、家事もなんでもやってくれて本当に優しくて愛してくれているのになぜ満足できないのか。
・この退屈で穏やかな日々を幸せと言うのかと思うが、それを受け入れられない。

・自分はもうすでに妖怪なのでは?
・そういえば夫は告白する前、友人たちから「ガレットと付き合うのはやめておけ」と言われていたらしい。
・父親は典型的な昭和モラハラ男で、父の血を受け継いでいる気がする。父も自分自身も嫌い。

いま望んでいること

彼への執着を捨てて楽になりたい

ぱぷりこに望むこと

自分と相手の心理分析、思考の糸口、私自身の解体。


相談内容&相談者のざっくりまとめ

筆圧って言うか霊圧?が、ぶしゃああああ噴射ああああああしてると思いました。Webの恐山はここだったのか。

このお焚き上げ依頼、ぱぷ史上最高の1万2000字あったんですよね。サマるだけでブログ1本分くらいの体力を消費しました。

それにしても、すさまじいほどにドラマティック。破滅しか見えないあたり、これか!というほどの恋愛ぶり。イタリア人の監督だったら、素晴らしい映画を作ったと思います。恋愛とはかくも苦しみを伴う激情なのかと、震えが走らずにはおれません。

すっごい雑に今北産業すると、こうなります。

・好きな人と結婚したい人が違うが、結婚したかったので結婚した
・好きな人とは典型的なセフレ泥沼モード
・自分は結婚をキープし、好きな人には彼女と別れてほしい

精神がネスト構造すぎてものすっごい解体に時間がかかる案件ですが、大枠のは「遊び人」テンプレです。「好き」「別れる」「別れない」「怒る」「逃げる」「沈黙のリセット期間」「好き」の王道ループ。

さらにここに強烈な自己愛が加わるため、話がややこしい。ガレットさんと先輩は、とてもよく似ています。恐ろしいほどです。どちらも自己中で、相手の心や痛みを考えていない。だからお互いに傷つけあい、疲弊していく。

通常、遊び人にはまった女子は弱い立場にあるので疲弊していくのですが、ガレットさんの場合は既婚者であり、「自分は別れないけどあなたは別れて」という不公平な要求を2年半にわたり、突きつけ続けている。

しかも恐ろしいことに、要求は2年半も変わらないのに、目的が明確ではありません。昔は「彼女と別れてくれたら付き合う」という目的がありましたが、今はもう「別れても自分は離婚しない」と思っている。ならばなぜ、相手に別れて欲しいのか?目指す未来はなんなのか?ガレットさんが考える「最も幸福なハッピーエンド」はなんなのか?

1万2000字という膨大な文字数を費やしているにもかかわらず、「幸せだと思える未来」は感じられませんでした。おそらくここが一番のネックで、だからガレットさんは夫に恵まれていると言いつつも、まるで幸福そうではない。ご自身、常に飢えていて満たさない状態であり、幸せな未来を自分で想像できていないのではないでしょうか。

ガレットさんの望みは「彼への執着を捨てて楽になりたい」。ポイントは「自分が満たされる状態=幸せを知る」ことだと思います。というわけで、今回は
・婚活における矛盾
・セフレ・遊び人
・自己中
という3つの切り口でいこうと思います!多いな!多いな!!!

好きな人=結婚したい人ではないことがすべての発端

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