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抗がん剤は効きません。

なんて話はガンと無関係だった頃は「へえ」位の事で。

ちょっと長くなってしまうけど、去年あたりか「カルボプラチン・パクリタキセル・アバスチン」(現在もアバスチンのみ続いてる)の抗がん剤をしていた頃に「抗がん剤は効かないよ~」などの記事が流れてきて、バチクソキレた時に書いてたヤツ。

他のSNSに書き散らしたのに、ここには書いてなかったので、メモ的に書き残しておこう。

抗がん剤の副作用が酷い朝。
気分を変えようと覗いたタイムラインでひどい記事を目にしてしまう。

「抗がん剤は効かない」

無責任な記事。

コメント欄に反論でもないかと思わず見たら

「真実を伝えてほしい」

と。

何が真実なのだろうか。
どれだけのそれらの論文を読み、どれだけのエビデンスを元に、どれだけそういう人に出会い、どれだけ自分で確信し「人の命の行方を左右するかも知れない」責任をもって言葉を綴り「真実」と言ってるんだろうか。
抗がん剤が効くかも知れない「がん」をそれらの記事により放置させ死なせたとしてもそういう記事を書いた人には何の責任もない。
酷すぎる。

私なら恐ろしくて絶対に言えない。

がん患者をバカにしてるのだろうか。
がん患者が揃って病院側からの治療方針をベルトコンベアに乗せられる様に決めてると思ってるのか。

毎日「死」と向き合い、その先を必死で掴みとろうといろんな情報に翻弄されながら、みんながそれぞれの目指す「治療」を決めている。

ガンの治療は本当に十人十色だ。

私は
自然治癒力で根治を目指す事も
代替治療での根治も
標準治療での根治も
それぞれが必死で決めた治療法であれば全てその人に有効だと信じたい。

だから、どれか1つでも否定する記事を何の責任も負わず書く人に言いたい。

どんな病気であれ、みんなそれぞれで踏ん張って真っ向から挑んでいる。
否定よりも、もっと希望に繋がる事を書いてほしい。
「抗がん剤は効かない」と発信するのなら、何を持ってすれば私たちがん患者が全て救われるのか。
それらを示してほしい。
ただただ「抗がん剤」で治療している人たちを傷つけ不安にさせ迷わせるだけの記事はたくさんだ。

もちろんたくさん迷って泣き喚きながら、生きるためにこれしかないと私自身が決めた「抗がん剤」治療だから、今後もありがたく揺らぐ事なく治療を進めて行く。

私は当初抗がん剤が効かないかもとも言われた。
そういう私でも受けてみたら「腫瘍マーカーが下がってきてる」という今がある。

がん患者である私。正直先はわからない。
けれど私は多くの人の優しさに支えられ1日1日を生きている。

皆さんの寄り添いがどれだけ「生きる希望」になっているか。
人の優しさ。強さ。尊さ。
前になら気づかなかった人々の美しさで私は生かされている。


だからどうかどんな病であれ希望が1つでももてる記事がたくさん発信していただけますように。
どうか色んな治療に励む人々を勇気づけてくれる記事を書いて頂けますように。
その希望がどれだけたくさんのひとのチカラになるだろう。

私もまた少しでも誰かに寄り添えるように日々頑張って生きていきます。

2021年11月19日

今でもSNSでは「抗がん剤は効かないよ!」という記事は流れてくる。
もう特に動揺しなくなったので、スルーしたり、とはいえ代替治療について詳しく書いてくれてるような記事だと興味を持って読んでる。

「私はガンになったら何もせず死を選びます」
というコメントも何回か目にしたけれど、それはいま健康だから言える事なんじゃないかな、と。(本当に覚悟を持って書いてるかも知れないので、決めつけはよくないけど。)

かつて私は「まあ病気になるならガンかな。しっかり終活出来そうだし」とかぼんやり思ってた若かりし頃がある。

実際は無様に溺れ大きく両手を振り回しながら「死にたくない!!」と足掻いてたですよ。しかも未だ「終活」なぞしてない。
覚悟が出来ない。怖い。まあダメ人間の私だからかな。

で、何故今更、抗がん剤についての話かと言うとそろそろアバスチンも卒業するからである。
何回されても慣れない注射針の痛みとか、抗がん剤の副作用とか、そういうものから少しでも解放される喜び!!!があるのかと思っていたけれど、治療がひとつ無くなるのは不安の方が大きい。 

抗がん剤治療が始まる時に「少なくとも抗がん剤治療をしてる間は生きてられる!」と自分で自分を励ましてたからってのもあるだろう。

抗がん剤治療が終わった時って、みんなどんな気持ちでいるんだろう。
聞いてみたい。

あ。ちなみに経口抗がん剤「リムパーザ」はまだ続いていきますが、アバスチン終了のひとつ大きな節目にちょっと動揺中です。

それではまた!

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