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メタバースとは何か?

メタバースの定義

前提としてメタバースは現在ではかなり曖昧なもので定義の仕方も多岐に渡るのですが、今のところの個人的な定義は以下です。

都合の良い仮想空間と現実空間をリアルタイムに融合したもの

verseはuniverseから来ており、universeはひとつの世界つまりは現在の社会を表しています。その上でmetaとはそれを超えたのような意味があります。
したがって現在の社会を超えた何かということがわかります。
現在の社会を完全に模倣したものなら超えていないし、逆に完全に違う空間を作ってしまうと超えたというよりはanother verseみたいになってしまうのではないかと思います。
言葉の定義的にもそうですが、浸透の仕方を考えても現実世界と断絶された空間では広がらない、そうなるとどこかで現実と混ぜる必要があるのではないかと考えています。その上で超えるものを定義することが必要に思います。そこが現時点では都合が良いという表現をしています。
具体的にはペットを飼うという体験を仮想空間でやるとします。食べ物をあげる、遊ぶなどのことはペットを飼う楽しさだと思うので、そのまま仮想空間でも実装します。
しかし仮に排泄が都合が悪いことだったとして、その排泄は実装しない。
また本当だったら2本脚で立つことはないが、仮に2本脚で立つのは可愛いなら2本脚で立たせることをするのが仮想空間での実装になるのではないかという都合の良さです。
最後にリアルタイムですが、これはunityの定義にもありますが、現実空間にフィードバックする以上リアルタイム性がないと整合性が崩れ融合とは言えないのではないかから来ています。
ちなみにメタバースで一緒に語られる、AR・VR・MRと呼ばれるXRやフォートナイトで使われるスマートフォンでも原理上は問題ないので、デバイスによる制約はないと考えています。
ただし計算処理速度が1000倍になる必要があります。

メタバースに必要なものとは?

一番必要なのは没入感、実在感と呼ばれており、個人的にもそう思います。難しい議論もあるかもしれませんが、シンプルに現実の社会だけで完結している現代に置いて、わざわざ仮想空間にいる必要はなく、むしろ現実の社会に比べ見劣りする状況は浸透し得ないと考えています。
そして現実空間が同じ仮想空間ができたとて、それなら現実空間でいいじゃないかとなるので、まず仮想空間だからできることを現実空間に実装することから始まるのではないかと思います。
したがって個人的にはメタバースが加速するのはVRの領域であるが、社会へ実装が早いのはARの領域なのではないかと考えています。
メタバースに似た概念でデジタルツインやミラーワールドがあります。
デジタルツインとは現実空間の模倣をしたもので、現実空間には特にフィードバックのかからないシュミレーションの空間と言えます。
リハビリや訓練などでは役立つと思いますが、だから仮想空間良いじゃんにはならないと思います。
次にミラーワールドですが、こちらは現実空間にフィードバックがかかります。簡単なところで行くと、ARの領域で注文をしたものが実際に注文確定されて手元に届くなどが最初に実装される気がします。
ざっくりな感覚としてはARもVRも同時並行で進む、ARはビジネスなどの現実の社会に根差した形で、VRはゲームの領域になるのではないかと思っています。
VRを走らせた状態で、ARがまずは現実空間のものに対しての補足情報で現実社会の意思決定に寄与する。
その次にARで現実空間にフィードバックして問題ないものから順番に実装していく。検索エンジンからEC、SNSのあたりで人間社会のデータ化が進んだところが先になると思います。
最後にまだデータ化が進んでいない領域におけるARとVRを融合して進んでいくのではないかと思っています。

日本の未来

ではメタバースにより日本の未来はどう変わるのかです。
個人的にはメタバースは日本にとても相性の良い領域に感じます。アニメやゲームの世界観を作る力をそのまま使えるためです。
現在ゲームの売り上げは日本企業が独占をしています。ジブリやファイナルファンタジー、ゼルダなどの世界観は海外からも評価が高いです。
最終的に現実空間を超えた仮想空間をメタバースとするならば、何を持って超えたとするか、もっというと現実空間よりも魅力的な仮想空間を作る必要があると考えています。その時に日本の空間を作る能力は役に立つのではないかと考えています。
たくさんのものを足し算したり、作り替える西洋文化は一見強そうなのですが、誰もがわかりやすいスペック的な良さは出せると思うのですが、何とも言えない居心地の良さなどまでいかないと考えています。
根本的な考え方の違いで、日本の場合はそのものの良さを生かして引き算をしていく文化が日本は多いです。侘び寂びとも言われます。
西洋的な左右対称やスペック的な良さは仮想空間であれば作るのはそこまで難しくありません。実装するのが人間ではなく機械だからです。
1px右とかが人間では難しいところが機械なら正確にできます。
その時にどう味わいを出すのかは複雑さを認めた上でそれを生かした引き算が必要になる気がしています。
そういった意味で空間に対する感覚などは日本人はとても優れているのではないかと思っています。

メタバースの展望

ウェブができて、検索エンジンができ、EC、SNSができたこれまでのインターネットの進化をさらに推し進める技術になると思っています。
一番大きいにはこれまでの技術は人間の体験をインターネットの体験に合わせ、押し込めることにより実現してきたのに対し、メタバースは没入感や実在感など人間の体験に根差したものになるところにあります。
一旦ARなどの現実空間を拡張した情報の統合から始まる気がしますが、仮想空間と融合ができたら、その次は仮想空間だからこそできることに目を向くかと思います。
その時に世界観を設計する力がとても重要になる気がしています
メタバースを調べ始めてすぐなのでまだ理解が浅いですが、今思っていることを書いてみました。
都合の良さがもしかしたらディストピアになるのではと思っているところはあるのではどうせ進んでしまう未来なのであれば、早くそこに到達してどう生きるかを考える方が健全かと思いメタバースについて調べていきます。
今回の参考図書



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