見出し画像

BOSS Bass Driver BB-1X

なんだかんだで結局BOSSってエフェクター界あるあるですよね。
しかし、そんなエフェクター界隈で定番となっても進化を続ける巨人にスポットを当てていきたいと思います。
このエフェクター一言でいうなら『エンジニアリングの挑戦』ですね。
それではどうぞ。

〈スペック〉
主な仕様規定入力レベル

-20dBu

入力インピーダンス

1MΩ

規定出力レベル

OUTPUT端子:-20dBu、LINE OUT端子:-20dBu

出力インピーダンス

OUTPUT端子:1kΩ、LINE OUT端子:600Ω

推奨負荷インピーダンス

OUTPUT端子:10kΩ以上、LINE OUT端子:600Ω以上

コントロール

ペダル・スイッチ、LEVELつまみ、BLENDつまみ、LOWつまみ、HIGHつまみ、DRIVEつまみ

インジケーター

CHECKインジケーター(バッテリー・チェック兼用)

接続端子

INPUT端子、OUTPUT端子、LINE OUT端子(TRS標準タイプ)、ACアダプター端子(DC9V)

電源

アルカリ電池(9V形)、ACアダプター(別売)

消費電流

55mA

連続使用時の電池の寿命(使用状態によって異なります)

アルカリ電池:約6時間

付属品

保証書、チラシ(安全上のご注意、使用上のご注意、サービスの窓口)、
アルカリ電池(9V形);本体に接続済み

別売品

ACアダプター(PSA-100)

上記リンクより抜粋。

ということです。

〈特徴〉

ベースやアンプの個性を活かして図太くパンチのあるサウンドへ。

  • どのようなプレイでもダイナミクスを失わずロー・エンドが痩せることのない最新の歪み。

  • 2 軸の BLEND つまみによりダイレクト音とエフェクト音を直感的にブレンド。

  • 驚異的な音色コントロール幅を誇る LOWとHIGH のトーンつまみ。

  • ベース・アンプ用の OUTPUT 端子とPA やレコーダーに直接バランス接続できるLINE OUT 端子の 2 系統出力。

  • 数々のベーシストや PA エンジニアの協力の下、チューンナップされたLINE OUT 専用の実戦向け音色。

  • スペシャル・エディションにふさわしいプレミアム仕様の外観。

これも公式抜粋。

〈では語りましょう!〉

ここからは私の言葉で書かせていただきます。
今までBOSSのエフェクターは『アナログ+デジタル』のハイブリット機が多数を占めていたようです。
そんな中、市場にハイエンド機、プレミアム機、などと呼ばれる新商品が沢山あふれるようになり、自分だけの音作りを目指す私の様なものに刺さって、市場でも沸き立つように売れている昨今。
そんな中で、定番となったBOSS勢は汎用品ということで「初心者といえばBOSS」といったようになり、今のハイエンド、プレミアム市場の外で戦う羽目になってしまったそうです。

そこで、改めてBOSS製品を見直し、昨今沸き立っている市場に殴り込みをかけたのがこの「Xシリーズ」ともうひとつの「技シリーズ」となるわけです。

今回紹介します「BOSS Bass Driver BB-1X」はXシリーズです。
ではXシリーズとはどのようなものなのでしょうか?

ものすごく簡単に要約すると「デジタル化して音処理しました」です。
「デジタル」アレルギーの方には受け入れがたい話ですが、そうした方にもBOSSは対応しておりますので、後に説明させていただきたいと思います。

要は、ふつうノブを右に回せば上がって、左に回せば下がる。
こうした動作を例えばLevelを上げれば他のパラメーターもそれに合わせて変化する。といった感じです。
『従来は1つずつ変化していたパラメーターをプレイヤーが沢山のつまみを触りながら作っていたバランスを、うまくエフェクター側で合わせてくれる』といったところでしょうか?

ざっくりいうと「繋ぐだけで音良くなるよ」です。
何がすごいって、どんだけノブを回しても破綻しない!それ以上に良くなる。
なんか作られた音っいうよりは、質を良くしてくれる印象があります。
好みもあるかと思いますが、より解像度が高くなる印象がありますね。

また、あると納得した音になるのですが、外した習慣に物足りなく中毒性があります。
若干ですが、ノッチフィルターのようなかかり具合も感じられます。
何も考えないで使ってみると、ハイエンド機を使っている感覚にすらなります。
では次に順を追って、感想を語ります。

■ 本題

  1. 繋げば分かる音の明瞭さ!

  2. DRIVE & BLENDのつまみは自由自在!音痩せなしなので好きな様に使える!

  3. 真価はライン出力にあり?

  4. EQはLow & Highですが、ODB-3とは違った効き方


1. 繋げばわかる音の明瞭さ!

このプリアンプの最大の特徴かもしれません『繋げばいい音がする』です。
ないと物足りなくなる感じのPedalです。

おそらく、BOSS ODB-3を除けば初のプリアンプとなると思います。
しかしどうなのでしょうか?ODB-3と同様のつまみなのですが、こちらはプリアンプで、あちらはOver Drive Pedalとするのか?
違いは?
最大の違いは構造や成り立ちにあると思います。
メインとするところが違うのかと、勝手に妄想しております。(さすが妄想ベーシスト!ロマンだけはいっちょ前!)

今回採用された『MDP』にあると思います。
アナログ回路とは少し違って、結果から言ってある程度チューニングされた、いや加工された音が鳴ります。
「加工された」と言えば、なんだか不自然な感じがするかもしれませんが、例えばケーブルを通った時点でピッキングした音がアンプからスピーカーに届くまで『ロス』が生じます。
そこを補正する様なイメージですかね。
また、題名の『音の明瞭さ』ですが、歪Pedalあるあるですが、かけすぎたら後半音がグシャグシャになってしまうあれです。(あれってなんやねん)
それが起らない感じですかね。
最近そうした対策を取られている製品も増えましたが、2015年にそれを採用したBOSSの先見の明であると考えます。

歪の質もさながら、この音を求めてた!という方はたくさんおられると思います。

2. DRIVE & BLENDのつまみは自由自在!音痩せなしなので好きな様に使える!

ここです!歪ませ放題です!www
しかし多少は相性や好みがあるかと思いますが、歪Pedalとして使うのは少し違うと思います。
どっちかというと、かけっぱなしに向いてるかと思います。
こんなPedalを探してたっていうのはここにあるのかもしれません。
ダーティーで厚みある音、それがこのペダルの特徴です。

ここで一つ。
TECH21 SANS ANPを使っている、使っていたという方に是非使っていただきたいです。
比べる対象としてはサンズだと思います。
サンズはあのギラっとした歪が特徴ですよね。
こちらはそれと色が違って、ダーティーな印象です。

ここで一つお勧め動画をどうぞ!(動画に逃げる)

多弦のジャズベースを使用されているmutumiさんの動画です。
ものすごくわかりやすいので、こちらを参考にしていただけたらと思います。

3. 真価はライン出力にあり?

これってどうなんでしょうか?
実は広い会場でライブをやったりする機会もございませんし、私の様な自宅ベーシストにはあまり使用機会がないのでうまく表現できません。
では何故、この事を今回取り上げたかというと『BOSS製品初搭載』だからです。
今まで登場したBass Pedalにこのライン出力は搭載されなかったからです。

出力は『XLRオス-TRSフォン』を使用することとなっています。(ちなみに、ALBIT A1BP VINTAGE MAEKⅡも同様でした。)

BOSS曰く、ここにかなりの力をかけたとのことで、かなり期待できる訳ですね。
そこを使えないのですからもどかしい。
例えば、ここをヘッドフォン出力も可能ですよといった具合にしていただけたらまた使い手がでるかもしれません。(ALBITの場合、ここがヘッドフォン出力にもなっています。)

一度オーディオインターフェースにつないで試してみてもよいかもしれませんね。

4. EQはLow & Highですが、ODB-3とは違った効き方

ということで、感覚的な言い方になってしまいますが、思いっきり振り切っても使えます。
かけっぱなしを想定したEQなのだと思いますが、極端なことにはなりません。
むしろ、そのベース本体やアンプ、スピーカーの出音によって変えてもいいかもしれません。
LOWを上げて音を太くするのもよし、HIGHを上げて少しギラっとさせるのもいいかもしれません。
これを作られた音と思う方もいるかもしれませんが、直感で動かせるこのノブは非常にストレスフリーです。

最近こうしたノブの設定が多いように思います。
極端な動きで、極端な音が作れるよっていうよりは「少し補正させていただきます」みたいな感じですかね。
こんなことを書きながら、私の設定はほぼセンターですがwww

同じBOSSでもODB-3の場合、HIGHを上げると、プレゼンス?に相当した位置が上がるので、正に歪Pedalだからでしょう。
そうした部分から見ても、音が破綻しないように本機はなっているものと考えられます。

キャラが薄い本機の良い所ととらえていいと思います。
表現するなら、LOW-MID & HIGH-MIDの様な印象でしょうか?
ODB-3の場合、歪に対してどのような「歪ませ方」をするか?のEQであり、本機の場合はどんな「音作り」をしたいのか?というEQになるのかなと思います。

一つキーワードをだすのなら「アプローチが極端ではない」といったところでしょうか。

〈最後に〉

正直に申しますと、BOSSがハイエンド機市場に来たということで嬉しく思っています。
そして、このエフェクターをすぐにかわなっかた自分を恥ずかしくも思います。
これを知らずに度のエフェクターがいいとか何とか言っていた自分をぶん殴ってやりたいくらいです。
しかし、一方でTS系の様な音もまた良いわけです。
TS系との同居も受け入れてくれるこのBOSS Bass Driver BB-1X、是非全ベーシストの皆様の足元にあってほしいと思います。

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。
ではまた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?