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お108話・女の子におんぶしてもらいたい男子~ナマ足美脚の輝く女性におんぶしてもらった

 冬の寒さが身に染みる街中、横断歩道を渡る信号が青になるのを待つ人々の中に、ひときわ目を惹くナマ足女性がいた。寒い冬だからこそ、その女性のスラッとした白い足はセクシーに見えた。黒のミニスカートに、黒いハイヒールブーツという、黒と黒に挟まれた白い足、反対色によるカラーコーディネーション。白いナマ足が、あまりにも輝いてみえた。
 信号が青になってドドーッと人混みが渡り始める中でも、その女性の白いナマ足のみが輝いて見えてしまっているのは、ボクの目だけだろうか。こんな素敵なモノを見せていただいたのだから、お礼を言いたい。
「足があまりにも素敵なんで見入ってしまいました、すみません。寒さ大丈夫ですか? 黒白黒のカラーコーディネートがバツグンに輝いてます」
「黒白黒???」と彼女が首をかしげた。彼女の服はピンクのもこもこふさふさ服なので、疑問をいだいたのも当然だろう。なのでボクは、前述の黒白黒の説明をした。そうすると、女性は自分の足を見ながら「そんな、輝いてたなんて」と。
「で、ちょっとしたお願いがあるんです。5分くらいで終わります」
「撮影ですか? 顔出しナシならいいですけど」
「いえ、ボク、冬の寒空の下、貴女の素敵な足に出会って、こんな素敵な足の女性におんぶしてもらいたくなっちゃったんです。ボクをおんぶしてください」
「ええーっ、男の人をおんぶなんて、したことないんですけど・・、できるかな」
 確かに、その女性は全体的に細い。細いだけでなくブーツハイヒールなので、飛び乗りは危ないとおもい、ボクは歩道際のガードレールの上に立ってから、彼女の背中をこちらに向かせて、ゆっくりそろーりと抱きしめるように乗り、全体重を彼女の上に移した。初めての細い女の子に乗る場合、いつもこの瞬間には数種類の緊張が。
 緊張の、その1は、ボクの全体重を乗せても、女の子の体勢が崩れないかどうか、そしてその2は、ボクの乗り位置を良い位置にできるか、良い位置とは基本的には高い位置ということになるが、細い女の子には飛び乗るのはキケンなのでボクは自分の両腕にまず体重を乗せて肘を伸ばして自分の上体を高い位置に上げるようにするのだが、女の子の両肩に体重を乗せすぎると、女の子の体勢が重みに耐えられなくなることもあるので、体重を女の子の背中にも分散させないと。
 その3は、女の子が両手でボクの両足を持ってくれるポイント。腕を後方へ背中側へ回してもってくれれば、おんぶは安定するのだが、身体の真横やちょっと前方で持たれると、乗ってるボクの身体がズリオチしやすくなってしまうのだが、この手持ちポイントは、女の子のやり方にかかってる。今までの経験から総合すると、女の子が腰を曲げて前傾姿勢になってしまうと、持つポイントが前方になりがちかと。
 その4以降の緊張ポイントとしては、乗ってるボクの側としての「感じる」ポイントの数々だ。両足での女性の身体の挟み具合のようなフィット感や衣服の材質も含めた肌感覚、ボクの両手での女の子の頭や肩や胸などの手触り感、温度感など。自分の手が女の子の胸に届くかどうかは、お互いの身長差による。
 で、今回のナマ足女性のおんぶでは、乗ってみてはじめて
「あれっ、これはかなり小柄な女の子にボクは乗っちゃってるんだなぁ」と。ハイヒールブーツのヒールが実はかなり高いのだろうか。そして、輝くナマ足ファッション
の効果で、背の高い女性に見えたのかも。ボクの両手が彼女の胸に届かなかったことから、女性の身長は147センチ以下かと。もちろん、乗ってるボクが前かがみになれば、胸に手は届くが、それやると女性の前傾姿勢になってしまう。
「歩ける?」と訊いてみると
「うん、歩いてみる」と、なんて従順なイイ子なんだろう。
しかし、1歩を踏み出そうとしたところで
「あれ、足を動かせないかも」と。
 歩く動作は、片足を上げている瞬間には、1本足で、2人分の全体重を支えなければならないわけで、非力な女の子にはかなりキツい、ともいえる。
「ムリだったら、危ないからムリして歩かなくていいよ。こうしておんぶしてもらえてるだけでも、ボクは気持ち良くて幸せだからだから」
「いつまでおんぶしてればいいんですか?」
「ずーーっと」
「えっ、そんな」

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