見出し画像

9−2:肉体労働者の危機

「大人になったらスーツを着てサラリーマンになるんだろうな。」

私は子供の頃から、「大人とはスーツを着て仕事をする人」だと思っていました。父が銀行勤めだったことも影響していると思います。面倒臭がりな私は、大人に対してネガティブなイメージをずっと持っていました。大学生になり社会人になる未来が近づくにつれて、「大人になるのが嫌だ」と何回思ったか分かりません。その「嫌」という感情の根底には「会社から命令されたことに従うこと」がありました。しかし、ここ最近の世の中の変化によって「大人も悪くないなぁ」と思うようになったのです。それは私がずっと嫌だと思っていた「与えられた仕事をこなすだけという“受け身の仕事”」がなくなりつつあるからです。

この「変化」が、ドラッカー「マネジメント」に描かれている「肉体労働者から知識労働者への変化」と似ていると感じます。

ちゃんと説明しますね。。。

ドラッカーが「マネジメント」を世に送り出したのは1973年です。その頃、世の中は「知識労働者」全盛の時代でした。大きな組織による大量生産システムが広まり始めることで、人々はスーツを着て会社組織に属するようになりました。「法人」というより大きな組織を運営するために、「個人」は「法人」の手となり足となり機能しています。「個人」一人一人が自らのために行っていた行動が「法人」に取って代わるのです。

こうした変化が次から次へと発生することによって「肉体労働者」の需要はなくなりました。代わりに、「法人」を動かす「知識労働者」の需要が大きくなったんですね。つまり、「肉体労働者」の需要がなくなることで「肉体労働者」が世の中から減少したのです。

画像2

今、同じことが「組織と知識労働者」に起きています。

組織で働く知識労働者の主な仕事は「上司に命令されたことをこなすこと」です。でも、それはロボットだってできます。今まで「法人」によって「個人」に割り当てられていた業務は、より単価が安く、より正確なロボットがこなすようになるのです。資本主義社会は常にスピード感を求めます。資本主義社会で生きる我々に、この変化を止める手立てはありません。

そしてもう一つ。これに気づいている人は既に動き出しています。フリーランスとして働く人、副業を初める人、インフルエンサーとして稼ぐ人・・・。皆、「受動的」に与えられる仕事がなくなると考えて、「能動的」に行動しているのです。「法人」だって同じです。企業もまた「個人」からロボットへと仕事を割り当てるため、リストラによる社員削減を行っているのです。

社会は着実に変化しているのです。

社会の中心が「組織と知識労働者」から「別の何か」に変化しています。それはフリーランスかもしれないし、インフルエンサーかもしれないし、ロボットかもしれません。はっきりとはわかりません。ただ、言われたままの仕事をこなす「組織に属する知識労働者」は間違いなく不要になります。繰り返しになりますが、ロボットだってそれはできるんですもん。

画像3

偉そうに語っている私もまた「組織に属する知識労働者」の一人でしかありません。受動的に与えられる仕事をこなして、法人から賃金を得ているだけの存在です。だから、今できることを考えて行動しようとしています。上の図の青から赤に移動しようとしています。200日間毎日続けているnoteはその一環です。もちろん焦って周りと同じような行動を始めれば良いなんてことはありません。周りを見て同じような行動を起こすことは、消えつつある「受動的」なものですから。必要なのは、「能動的」に何がしたいかです。

「今まで行ったことのない国に行ってみたい」
「面白そうなイベントがあるから行ってみたい」
「noteを書いて情報発信してみたい」

なんでも良いと思います。必要なのは「能動的」行動です。

周りを見て、その真似事をするのではないんです。

サポート頂いた方にはコメントを返させていただきます。サポート頂けますと幸いです✌️