フランスで気がついた大切なマインドセット

フランスに来て、大切だと気付かされたことがある。それは、「自分が欲しいものを瞬時に答えられるように把握しておく」ということ。

例えばパン屋や肉屋では、自分の順番になると何が欲しいか聞かれる。その時に何かを即答しなければならない。もちろん、質問しても大丈夫だけれど、彼らが何を持っているかをすべて把握してから答えるような時間はない。そのため、お店にあるか分からなくても、とりあえず迷わず一番欲しいものを答えることが自然だ。そうすると、もしかしたら表にはないけれどどこかから出てくるかもしれないし、本当にお店にない場合はないと言ってくれるし、代替品を提案されることもある。悩んで答えが遅れるよりは、何かしらの返事をしたほうが、スムーズに事が進む。

友人や家族との会話も同様だ。何がしたいか、何が欲しいか聞かれたら、自分が本当にやりたいことや欲しいものをさくっと答えるのは大切なことだ。現実的には難しそうだと思ったら、「もしできるなら」と一言添えて。それから意見をすり合わせたり、やっぱり今回は遠慮しておいてもOK。即答できないとなにを考えているか分からないと、もどかしく思われるような気がする。また、どんどん後回しになって、結局何も得られないことも。

日本にいるとすぐに何がしたい何が欲しいとはっきり答えずに、ちょっと間を置いてみんなで顔色をうかがう瞬間がある。フランスのスピード感に慣れて久しぶりに日本に戻ると、家族や友達のこの「間」がちょっと気になったりする。

人生の中で何かを実現するためにも、自分が欲しいものを把握しておくことは大切だ。パン屋や肉屋などの日常生活から練習だ。
自分の欲しいものを常に意識しつつ、ぶつからないように言葉を選べるようになれば、きっとフランスでも日本でもうまくいく。

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