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まあ、その、いろいろ #74 | 御在所岳 ① (かとう)

午前7時。窓のない場所にいても、外は晴れているだろうとわかる朝がある。

前の晩から泊まっていた三重県四日市市のカプセルホテル&サウナ『湯守座』を出ると案の定、見渡す限りの青空。快晴。山登りにうってつけの日。

近くにある『桃太郎』というおにぎり屋さんで “たらこ” と “こんぶ” のおにぎりを買って、しばらく車を走らせたところにあるバイパス沿いの LAWSON の駐車場で食べる。

登山も好きだけれど、目的地に向かう前のこの時間が好きだ。口から飛び出るくらいに高鳴る胸の鼓動を、熱いコーヒーで流し込む。都会から離れて澄み切った空気を鼻からいっぱい吸い込む。たばこはしばらく止めているけれどきっとここで吸ったらおいしいだろう。

再びコンビニに戻り、『行動食』と呼ばれるチョコやナッツ、そして山頂で食べる予定のチキンラーメンを買ってザックに詰め込む。

時計を見ると待ち合わせの時間。慌てて車に乗り込み、登山口を目指す。

8時の待ち合わせだけれど着いたのは8時10分。すでに着いて準備万全の名古屋在住おすぎ隊長と、三重在住の友人のオジーと合流。

この日、目指すのは三重県に縦に背骨のように連なる鈴鹿山脈の1つ『御在所岳』のピーク。岩の具合と難易度、景色のよさを考慮してオジーが選んでくれた山。いくつかあるコースの中で、オジーのオススメコースとおすぎ隊長のオススメのコースは同じだった。

「中道からの裏道」

登山靴に履き替え、ゆっくりと歩き始める。40歳、41歳、42歳。3人ともバツイチ。平日に男3人でなにをしているんだと笑いながら、息を切らして登っていく。

つづく

まあ、その、いろいろ。

泣いても笑っても10分。

PARK GALLERY
ディレクター・加藤 淳也
https://www.instagram.com/junyakato_parkgallery/

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