見出し画像

「壁面緑化」の魅力とは?ここちよさを表現する、壁一面のグリーン

高木の鉢植えを置く、頭上のプランターから垂らす、つる性の植物を這わせる…など植物を空間に取り入れるためのデザインのアプローチは多様にありますが、なかでも、インパクトがあり目を引くものが「壁面緑化」です。

壁一面に植物をコーディネートすることで、アート作品のような存在感を演出できることから、建物のエントランスや、非日常を感じるような空間にも人気。
SDGsなど環境配慮への取り組みに注目が集まってきていることもあり、公共施設やオフィスでも植物をデザインに取り入れることが多くなってきました。なかでも大きな壁面緑化は、その前に立つだけで自然の持つ生命力に包まれているかのように感じさせ、緊張感のある空間に安らぎを与えます。

今回のnoteでは、花や緑を使って、公園のようなここちよい空間をデザインするわたしたちparkERs(パーカーズ)が手がけた壁面緑化の中でも大規模なものやユニークなものをピックアップしてデザインの見どころをご紹介いたします。実際に足を運べる場所もあるので、ぜひチェックしてみてください。

成田国際空港 第1サテライト3F 出発ロビーラウンジ

画像1

こちらは、成田国際空港の出発ロビーラウンジ 。全長約17mの大規模な壁面緑化がシンボリックな空間です。

画像2

現代の視点で再構築した“日本らしさ”を表現するために、里山で青い稲が風に吹かれているような“日本の原風景”をイメージし植栽をコーディネートしています。

「国際空港」という場所からイメージし、旅先で感じた風を日本出発前に再び思い起こさせるようなデザインに。旅の時間を思い出しながら、日本らしい風景で優しく送り出せるようなラウンジに仕上げました。

画像3

植栽の目の前のカウンター席に座ると、視界が緑で覆いつくされ圧巻。せわしない旅の時間も、そこに根をはる植物の生命力をかりることで、フラットな自分に戻ることができます。

※こちらのエリアは感染症対策の影響で現在閉鎖中です。

I WALL I

画像4

南青山の閑静なエリアに建設されているCoSTUME NATIONAL Aoyama Complex。この1Fにあるバー“WALL”では、壁一面のグリーンを見ながらお酒を楽しむことができます。

植物学者でもありアーティストでもあるPatrick Blanc氏によりデザインされた壁面緑化「バーティカル・ガーデン」。parkERsは監修のお手伝いと施工、メンテナンスを手がけています。

画像5

葉の丸いものから線状のもの、明るい緑色のものから暗い緑のもの、花をつけるものがあれば、固いもの柔らかいものまで、多様な植物が共存して植わっているさまは、まさにアート作品。非日常を演出し、訪れる人の心を鷲掴みにします。

新山口駅南北自由通路

画像10

JR西日本山陽新幹線も乗り入れる新山口駅。その南北をつなぐ自由通路の壁面に、全長約100mの巨大な壁面緑化「垂直庭園(バーティカルガーデン)」が完成。WALLのデザインも手がけたPatrick Blanc氏と共に、監修のお手伝いをしました。この壁面緑化は140種17,000株の自生種のみで構成されています。

画像11

Patrick Blanc氏が山口市内に自生する植物を選定し、約2年の年月をかけて地元の方々が育成。一苗ずつ大切に手作業で植え込んでいきました。地元の小学校生にも植え付けを体験していただ句ことで、完成後、この場所を通学路として歩きながら植えた植物の成長を体感いただきました。

parkERs office

画像8

2019年に移転した、parkERsのオフィスの壁面緑化。他にないユニークなデザインのこちらは、実はわたしたちの実験スペースです。3枚の縦型の壁面緑化のパネルには「明治神宮の森」の植生調査をもとに選定した樹木をコーディネート。観葉植物ではなく、オフィスの立地に自生する植物を入れることで、土地とのつながりを感じさせます。また、垂直だけでなくより自然の地形に近づくように様々な角度に調整できるのも他にないポイント。

画像9

左側のパネルには水耕栽培の苗を使用。そこから水がメダカの生息する水槽へと流れ落ちます。落ちた水はまた上へ吸い上げられ植物を潤し、循環する自然の営みを表現しています。まさに、室内で循環する生態系を作り出すためのチャレンジの第一歩です。

会議室やエントランスにオススメな小型壁面緑化

画像10

こちらは、移転前のparkERs Officeのエントランスに設置されていた壁面緑化。滝の流れを演出する什器と鏡と一緒になったデザインです。ここちよい水音が、空間に広がります。ここでは“固化基盤”と呼ばれる土に植物を直接植える方法を使用していたため、根が張り、日々成長が感じられる場所でした。毎日通るエントランスだからこそ、日々の小さな変化や成長が感じられると嬉しいものです。

水は循環式なので、コンセントに繋げば水道に繋がっていなくても設置することができます。

画像11

こちらはパーク・コーポレーション本社の会議室。奥の壁に設置されているのも、滝型の水什器と一体になった壁面緑化です。(私はこの部屋で入社の面接をしたのですが、植物の生命感と水音が緊張をほぐしてくれました!)

・・・・・・・・・・・

parkERsがデザインをするときに大事にしていること。それは、壁面緑化と一口に行っても、ただ単に壁一面に植物を植えるだけでなく、「その場所にある意味」を考えて、植栽コーディネートに落とし込んでいるということです。その空間で過ごす人がどのようにここちよく過ごすのか、その空間にある植物がどのように育って行くのか、その植物である意味は何なのか。コンセプトを練って、空間を作り上げることで、その場所はきっと特別なものになるはず。

parkERsのデザインにご興味がある方はWEBサイトのWORKSをご覧ください。

また、parkERsのデザインを取り入れたい!という方は、お問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。

parkERsのオフィスはこちら

・・・・

この記事を書いた人
parkERs ブランドコミュニケーション担当 矢崎

ステイホームの今日この頃、おうちでお花見はいかがですか?
早咲きの啓翁桜はAoyama Flower Marketのオンラインショップからも
ご注文いただけます!
一足早い春の訪れを感じてみてはいかがでしょうか〜

・・・・