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『天気予報』について

何度もあきらめかけたのですが、まとめていきます。

初めに

Bandcampに『天気予報』というアーティストがおり、これも『haricuts for men』のごとき、悪夢めいたディスコグラフィーがあります。私は、2019年12月14日に彼のディスコグラフィーをまとめ買いし、55枚のアルバムが手元にあるのですが、量が膨大過ぎるのと、質もピンキリなので聴きこむのをためらっていました。引っ越しする前の一人の部屋で彼の音を流すと、末法感で部屋が満たされたものです。

最近、そういえば、『天気ガイド』シリーズは何故かクラブミュージック仕立てで良かったな、と思い聴き直そうと思ったのですが、なんと彼のページから大量に音源が削除されておりました。著作権無視のサンプリングミュージックだったからでしょうか。それと、2020年5月21日に活動を停止しているようでした。

ちなみに『天気予報』は一部では有名なようで既に言及している先駆者様がおられます。

ポサ研(才ンガク毛ドキ)天気予報: あすの天気 (2019) - 「これは天気予報ではない」

ポサ研(才ンガク毛ドキ)《天気予報》の終了、Signalwaveの死? - その他、Vaporwaveシーンのざわめきから


『天気予報』は2020年1月17日に自身のBandcampのコミュニティで活動を休止すると発表し、『ひまわり衛星:KizuRandom』、『ひまわり衛星:KakoRandom』、『ひまわり衛星:AsuRandom』の3作を最後にリリースする予定でしたが、『ひまわり衛星:AsuRandom』については種々の問題により、とうとうリリースできなかったようです。驚きというか、頭を抱えたくなるのが、このリリースはすべて360曲入りということです。『ひまわり画像』という過去のアルバムも同様の構成でしたが、ここには過去の曲は含まれていないのでしょうか?haircuts for menの『違法collection』のような構成ではないのか?と思い、調べることにしました。しかしこれは簡単な作業ではありません。Discogsのデータと私の持っているデータ、現在購入可能なBandcampオフィシャルの情報を比べる必要がありました。discogsのデータがフィジカルのリリースとデータのリリースが混じっているのも問題です。

私の所有している55のアルバム特有のもの

『1987』
『Lady』
『ビュースターデータベース』
『ララバイデータベース』
『季節変更』
『現在の地域条件 (Redux)』(※これは『現在の地域条件』のリミックス)
『信号が壊れている』
『地球 II』

どれも酷いクオリティです(『Lady』、『季節変更』、『現在の地域条件 (Redux)』、『地球II』はそこそこ聴けるけど)。2019年12月にまとめて購入したので、『Mikage』、『ひまわり衛星:KizuRandom』、『ひまわり衛星:KakoRandom』はまだ入手していないわけです。このまとめを作ってから購入する予定。

Discogs特有のもの(splitのリリースを除く)

『1987 Weather Guide (Cass, Album, Ltd, Whi)』
『美麗的天氣 (13xFile, FLAC, Album)』
『天気予報(Album) 3 バージョン』

つまりDiscogsにのみ記載されているものは私が一度も見たことがないので気になります。

『美麗的天氣』はその名の通り中国語バージョンでした。YouTubeで聴くことが出来ます。Bandcampのページ(天氣預報)もありましたが、現在は販売を停止しているようです。

『天気予報』は『Seaside Tapes』というレーベルからリリースされているようです。Bandcampのページ

『1987 Weather Guide (Cass, Album, Ltd, Whi)』はフィジカルのリリースのみでしたが、どうやら冒頭で私が気に入っていると述べた、『天気ガイド』シリーズを集めたもののようでした。しかし、『A Place In Your World(※これは『天気ガイド』のものと違い4分あるようです)』、『Switch The Channel (Interlude)』、『Kiriyama (Interlude)』、『Nagase』の4曲は新録のようです。

その他

ちなみにAppleMusicには『青空』のみあり、これは彼の全くのオリジナルということなのでしょう。

SoundCloudには『樋口』、『Keiko』、『413』など販売されていないものもあるようです。

曲かぶりは

中身を全部聴けてないのであれですが、タイトルだけを見ると曲かぶりはほぼないようでした。すごいです。『Kagerou』という曲が『1986 Earth Guide』、『1987 Weather Guide』、『天気ガイド』の3枚に収録されているので本人のお気に入りの曲なんじゃないでしょうか。なのでBandcampの残りのリリースはすべて買うことにしました。


誰なのか

いろんな情報を総合すると、大阪在住のnoryokunというアーティストによるもので、自分の音楽のジャンルを『Signalwave / Broken Transmission』と位置づけ、後進に『夢のチャンネル』などがいるようです。サブジャンルについては、前述の先駆者のまとめに詳しい。ポサ研(才ンガク毛ドキ)身分けの前の、こと分け - ヴェイパーウェイヴのサブジャンル&関連用語たち

まとめ

玉石混交なこのジャンル。でも若い子たちが80年代のポップスとか聴くようになってきているのには、NIght Tempoとか、この系譜が息づいていると思うんです。Youtubeでアニメのループとシティポップ。二度と戻らない輝かしき過去。インターネットと共に死ぬ覚悟はあるか?


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