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【現在地区首位】ニューヨーク・メッツのトレードデッドラインの動きはいかに【候補5選】

こんにちは、pasta(@pasta_lgm)です。

現在81試合、ちょうどシーズンの半分を終えてナショナルリーグ東地区首位のメッツですが、折り返し地点で首位だったのはリーグ制覇した2015年以来ではないでしょうか。
2015年のメッツと言えばトレードデッドラインでタイガースの主砲ヨエニス・セスペデスを獲得し、打線を大幅にグレードアップさせました。

2015年のメッツに限らず、トレードデッドラインでの補強によりチームを強化し栄光を掴んだチームは多く存在します。それぐらいトレードデッドラインでの補強はMLBにおいて重要な意味を持っているのです。

ちなみにトレードデッドラインとは、トレードが行える最終期限のことで今年は現地時間の7月30日となっています。(基本的に毎年7月末です)

トレードデッドラインになるとどういうことが起こるのか?

この時期になると優勝を目指せるチームとそうでないチームがある程度はっきりしてくるため、
優勝を目指すチームは、チームを強化するためのトレードを模索し、今シーズンを諦めたチームは、主力選手を放出して有望若手選手(プロスペクト)を獲得しようという動きが起こります。
前者は他球団から選手を買おうとするので買い手、後者は主力選手を売ろうとするので売り手と呼ばれたりもします。
優勝を目指すチームはここでうまく補強できれば優勝に大きく前進し、来年以降に優勝を目指すチームもうまく選手を売って良いプロスペクトを獲得することができればチームにとって大きなプラスになります。
つまりトレードデッドラインは優勝を目指すチームだけでなく、そうでないチームにとっても非常に重要な時期なのです。

メッツのトレードデッドラインの戦略は

結論から言うと大規模なトレードやインパクトのあるトレードには手を出さないでしょう。理由は主に2つ挙げられます。

i)贅沢税ラインの超過を避けたい
オーナーのスティーブ・コーエンは今シーズンの贅沢税ライン超過は避けたいと考えています。おそらく来年から2年間はロビンソン・カノーの$24Mが追加になり、贅沢税ラインを超過する可能性が高いため今シーズンは贅沢税以内に抑えたいのでしょう。(カノーは禁止薬物の使用により今シーズン全試合出場停止、そのため今シーズンは年俸の支払いが免除されている)
現在メッツのサラリーは$197Mで今シーズンの贅沢税ラインは$210Mなのであまり余裕はありません。
(※贅沢税とは…MLBによる戦力均衡措置。チームの総年俸が一定ラインを超えるとMLBに追加でお金を払うというルール。オーバーした額が大きかったり、連続して超えると金額が高くなる。)

ii)ファームシステムを充実させたい
MLB公式によるメッツのファーム充実度ランキングは20位と決して充実しているとは言えないファームですが、コーエンはこのファームを充実したものにしたいと考えています。良い選手を獲得しようとするとそれ相応の良いプロスペクトを出さないといけませんが、出し渋る可能性があります。

以上の理由により、おそらく獲得するとしても1人だと思います。
次にその1人を投手、野手どちらに使うかというのがポイントになってきますが、先発投手になるというのが地元メディアの見立てのようです。

現在メッツにはジェイコブ・デグロム、マーカス・ストローマン、タイワン・ウォーカーというリーグ屈指の先発3本柱がいますが、それ以外のめぼしい投手は全員怪我で離脱しており先発投手のやりくりに苦戦を強いられています。
エースクラスの実績を持つノア・シンダーガードやカルロス・カラスコが怪我から復帰するという話もありますが、過度な期待は禁物で活躍すればラッキーという前提でチームを組み立てた方が良いかもしれません。

トレードデッドラインにおける主なターゲット

1.ザック・デイビーズ(シカゴ・カブス)

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契約:今シーズン限り
カブスは現在11連敗中で、売り手に回る可能性が高くなりました。今シーズンの成績は微妙なところですが、先発としてまずまずの実績を持っている選手です。サラリーはやや高めですが、なんとか贅沢税以内に抑えることができます。
今シーズンの成績やサラリーも絶妙に微妙な感じで、対価もそこまで高くならなさそうなのである意味メッツにジャストフィットする選手かもしれません。

2.ジョン・グレイ(コロラド・ロッキーズ)

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契約:今シーズン限り
超打高球場が本拠地でこの成績は素晴らしいものですが、怪我の状態や、アウェイでの成績が思ったより冴えないのは気になる点です。

3.タイラー・アンダーソン(ピッツバーグ・パイレーツ)

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契約:今シーズン限り
勝敗や防御率ほど投球内容は悪くないため十分選択肢に入ってくる投手。メッツのローテーションは右腕が多いので、左腕は貴重な存在です。

4.ケレイブ・スミス(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)

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契約:2024年まで
先発、中継ぎ両方を経験している左腕。シンダーガードやカラスコが復帰すれば中継ぎに回せるので一番使い勝手はいいものの、長期間保有できるため対価が高くなり厳しいかもしれないです。

5.ホセ・ベリオス(ミネソタ・ツインズ)

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契約:2023年まで
ツインズのエースでトレードデッドライン最大の目玉投手。MLB公式はメッツにジャストフィットすると言っていますが、上記の事情を考えると対価がかなり高価になるであろうベリオスにメッツが手を出せるとは思いません。
もし獲得したいのであれば、ツインズの不良債権であるジョシュ・ドナルドソンを引き取ることで対価を安くするなどの工夫が必要でしょう。

トレードデッドラインにおける奥の手

ここからは可能性が低い話をします。
このままでは、インパクトのある補強はできませんが逆にメッツが選手を放出してサラリーダンプ(年俸圧縮)を行い、サラリーに余裕を作ることで獲得する選手をグレードアップしながら、プロスペクトを集めるということをやろうと思えばできなくもありません。
その際の放出対象についても触れておきます。

1.マイケル・コンフォート

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契約:今シーズン限り サラリー $12.25M 
今シーズンは不調なのか、ボールが変わったからなのかキャリアワーストクラスの成績不振ですが実績は十分のスラッガーです。

2.ノア・シンダーガード

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契約:今シーズン限り サラリー $9.7M
今シーズンは怪我により出場していませんが、エースクラスの実績を持つ選手です。順調にいけば8月ごろに復帰するらしいけど本当ですかね。

画像引用
MLB公式サイトからのスクショ

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