ちょっと久しぶりの記事になってしまいました。
Instagramでは先に発信して、4月からスタートしたことなのですが…
この度、ひがいけポンドさんでの出店テーマだった＂焼き立てカフェ＂の＂焼き立て＂というワードを外すことにしました。

そもそも、なぜ＂焼き立て＂にしたのか？という点については以前の記事を読んでみてくださいね⤵︎

そろそろオペレーションにも慣れてきて、朝の限られた時間で、出来るだけ種類多く焼き菓子を量産するというフェーズから、もう少しスイーツの幅を広げたいという願望が出てきてしまいまして。。。

焼き菓子って、全て焼き立てが美味しいわけではなく、寝かした方が美味しい焼き菓子もあります。
そしてクリームやムースなどと組み合わせていただく、いわゆる生菓子…デザートやケーキはなんと言っても主役的な存在です。

＂焼き立て＂という食欲をそそるワードは、提供できるお菓子の制限にもなっていたわけです。

そして、当初は焼き立てのフィナンシェを味わってみてほしいという思いで付けた出店名でしたが、最近では焼き立てフィナンシェを販売するパティスリーも増えてきて…珍しいものではなくなってきた印象もあります。

という色々な理由が重なり、ちょうど区切りもいいので、4月から出店名を変更することに…

〜お菓子屋さんのカフェ〜 というネーミングで内容をプチリニューアルさせていただきました。
まあ…食事とお酒は出してないので、何屋さんかわかるように名前を付けてるだけです。
サロン・ド・テ的なカフェですね！

そんなにリニューアルしたわけではなく、大きく変わったのは、イートインのデザートをその日のメインとして作るようになったところ。
仕込み時間の都合上、種類は減ってしまいますが、焼き立ての焼き菓子もありますよ！

4月から始動してみて…やはりお皿で提供できるデザートやケーキはいろんな味の幅が広がり、テンションが上がりますね！
これまでの活動で、＂洋菓子るぽ = 焼き菓子屋さん＂っていうイメージが定着してしまったような気がするのですが、私にとっては＂カフェ＂という業態が一番しっくりくるみたいです。

その場所で過ごす時間や空間を楽しんでもらう…
1人でも気軽にふら〜っと入れる場所。
もちろん大切な人達とおしゃべりを楽しんだり、仕事をしたり。
自由に活用できる場所でもあり、美味しいものを口にしてちょっとひと息つく場所。
家とは違う時間・空間を楽しんでもらえたら嬉しいです…

元々焼き菓子専門店にする予定ではなかったので、イメージも変えていけたらいいなぁって思います。
今はまだ、焼き菓子のテイクアウト需要の方が多いですが…いつかカフェのイメージが定着してもらえることを願って。

デザートに力を注ぐというのは、私自身が創作活動を愉しむという目的もあります。

私のお菓子作りは特に＂味を組み立てる＂っていうのを一番大事にしていて、私が今までの経験で培ってきたことや自分らしさをここに出せたらいいなぁと思ってます。

デザートもプチガトーも、それぞれパーツの味のメリハリ、いろんな食感の楽しさ…組み合わせて全体を食べた時に出てくる奥行きや一体感って、答えも正解もなく、作り手の個性になる。
指揮者次第で印象がガラッと変わる、オーケストラの演奏みたいだなって思ってます。
（なんか哲学みたいなのを語ってしまった…変態がバレる。。。）

自己満足といえばそうかもしれないですが、パティシエってそんなものかと。
自分が楽しんでいれば、きっと周りの人達にもそのうち伝播するだろうと…勝手に思い込んでやってます。

それから、デザートに力を注ぐ理由はもう一つ。

何を隠そう「私も食べる！」という前提で作っております。

私自身、食べるのが楽しみになるようなデザート…という裏テーマがあるのです。
たとえ売れ残っても、嬉しくなってしまう裏テーマ。


材料費も何もかもが価格上昇の時代、スイーツの相場というのもどんどん値上がりしているわけですが…
単純に材料費だけではなく、その値段に見合う価値を作れているかどうか、チェックも必要だなぁ…とうまい理由をつけて、営業終わりに一皿仕上げて食べる時間は最高なんですよね〜。

カフェのデザートはアシェット・デセールほど煌びやかではないですが…
シンプルでも、自分自身が＂至福の時＂を感じられるようなものを作りたいです。
いつも足を運んでくれるお客様と同じ目線で。