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日系大手医療機器メーカーで働きたいという方」に

医療機器メーカー専門の転職エージェントとして8年弱就労してきて、感じている日系大手医療機器メーカー採用の傾向と転職する方法をまとめました。

業界経験者はもちろん、未経験の方で医療機器業界を目指す方の参考になれば嬉しいです。

日系大企業はとにかく転職難易度が高い

これはどの業界でもそうかもしれませんが、日系大企業は転職難易度が高いです。では、どう難しいのかというというと、主に以下のポイントが挙げられます。

  • 転職回数にうるさい

  • 営業など世の中で募集されやすい求人がない

  • 面接が厳しい

では、それぞれ詳細に解説しましょう。

転職回数にうるさい

日系大手の医療機器メーカーはとにかく転職回数に厳しい傾向があり、20代で2社経験、30代で3社経験の人は一部職種を除けば書類選考で容赦なく見送りになることが多いです。

というのも、多くの転職希望者はブランド志向なので、「大手東証一部」というだけで人が集まる傾向があり、大手企業が人材の募集を開始した場合、経歴がきれいで優秀そうな求職者が集まってきます。

そのため、大手企業側は転職回数が多い経歴が荒れている人を面接したいとすら思わないのです。

他にも、退職率を上げたくない、わざわざ転職回数が多いヤバそうな人を採用して社内のステークスホルダーに突っ込まれたくないなどの要因も考えられます。

このように、転職回数が多い人を採用する理由もなければリスクも多いと捉えている人事や現場側の意向があるので、日系大手の医療機器メーカーは転職回数に厳しいのです。

営業など世の中で募集されやすい求人が少ない

医療機器メーカーの場合、日系大手だと安定してそれなりの給与が稼げるうえ、福利厚生も充実しているため業務内容や年収に不満を持っている人でも転職することを躊躇います。

実際、私も日系大手で就労している方と数多く面談しましたが、なかなか転職を決断しないという人が多いと感じています。

中途採用の場合、ニーズ増による増員採用もありますが、欠員採用が多いためポジションが空きません。そのため、営業のような一般的な企業で採用数が多いポジションでも、なかなか求人募集が行われないし、上述の通り募集しても応募総数が多くなるため狭き門になってしまうのです。

面接が厳しい

日系大手の医療機器メーカーの場合、上述のように募集に対する応募数が多いという傾向があります。一方、募集人員は原則1名なので徹底的に選びます。

実際、私が担当している企業でも、他候補と比較したいので時間を下さいと言われるケースが多いです。

また、質問の回答に関しても、回答の矛盾や穴を見つけてきてそれを理由に見送りにするケースも珍しくありません。

求職者の選択肢が多いため、どうしても「落とす」面接になりやすいのが日系大手の選考の一般的な特徴なのです。

日系大手の企業に転職したいなら

私が考える日系大手の医療機器メーカーに転職をする方法は以下の4つです。

  • 新卒で医療機器業界の経験値を積んで2社目~3社目で大手医療機器メーカーに転職する

  • バックグラウンドを生かす

  • 地道に未経験OKの求人を探す

  • CSO経由で転籍を目指す

以下説明していきましょう。

新卒で医療機器業界の経験値を積んで2社目~3社目で大手医療機器メーカーに転職する

医療機器業界の求人の場合、経験者を採用する傾向が強く、日系大手企業においても例外ではありません。むしろ、大手企業であればあるほど経験者を採用する傾向が強いのが実情です。

別の業界にいるけど、大手医療機器メーカーで将来働きたいと思うならまずはその会社で2~3年働いて、未経験を採用する医療機器メーカーで働いたのちにその経歴を引っ提げて30代で大手企業に転職するという計画性を持ちたいですね。

営業職であれば、最もベターなキャリアパスであると考えます。

バックグラウンドを生かす

未経験でもバックグラウンド次第では業界未経験での転職が可能です。例えば以下のような事例があります。

  • 電気・機械系の学部・院卒:フィールドエンジニア、開発

  • 臨床検査技師、看護師などの医療従事者:学術・アプリケーションエンジニア

  • 薬剤師:薬事

  • 英語力:海外営業等

  • 理系学部卒×英語力:品質保証、薬事等

実際にはもっと細かい要件定義がなされますが、大学時代に学んだことが医療機器業界の転職に生きるというケースは珍しくありません。

地道に未経験OKの求人を探す

確かに大手医療機器メーカーの求人は経験者を求める傾向が多いのですが、業界不問で営業経験者で書類選考をするなど未経験者の採用を行っている企業もあります。

こういった企業を探すために時間をかけ、自分がエントリーできる求人を探すという手もあります。ちなみに、こういった場合は大手転職エージェントを利用すると見つかりやすいですよ。

CSO経由で転籍を目指す

CSOとは、contract Sales Organizationの略で、日本語訳すると「契約販売組織」となります。

なんだかよく分からないと思った方も多いと思いますが、製薬会社や医療機器メーカーから営業やマーケティング活動を請け負う「派遣会社」を指していると思ってください。

つまり、「CSO」と呼ばれる医療業界専門の派遣会社に入社して、特定のメーカーに派遣され、その会社の名刺をもって仕事をし、最終的にその会社に転籍するという流れです。

元々このCSOはMRを自社で育成し、製薬会社に派遣するというビジネスモデルでした。しかし、MRの派遣件数が下がっており、代わりに医療機器業界への派遣や製薬会社のコールセンターを請け負うようなビジネスモデルに変化しています。

そして、医療機器の派遣の場合、転籍を前提にしている案件が多いので最初はそのCSOの在籍になりますが、最終的に大手日系医療機器メーカーの社員になれるというキャリアパスを描けるのです。

ちなみに、「派遣」というキーワードは使っていますが、採用自体は正社員として採用されるケースが多いです。(会社や年齢によっては契約社員というケースもありますが)

CSO経由で日系大手の医療機器メーカーはもちろん、外資系の優良医療機器メーカーに業界未経験で採用された例が多数あるので、個人的にはとてもおすすめしています。

まとめ

この記事では、大手医療機器メーカーへの転職を目指すためのハードルや一般的な方法を説明しました。

ただし、転職は個々人の経歴や自己認識と市場価値の乖離など認識すべき点を押さえたうえで、どのように進めていけばいいのかをナビゲーションして貰える人がいれば転職を成功しやすくなります。

そして、私はそのような存在が転職エージェントだと考えています。

もし、日系大手の医療機器メーカーに転職したいと考えるのであればまずは転職エージェントに相談してみてください。(月並みな言い方で恐縮ですが…)

私で良ければ、できる限りアドバイスをさせて頂きたいと思いますし、弊社でお役に立てるのなら最適な求人を紹介しますし、難しいのであれば成功するためのノウハウだけでも提供できればと考えています。





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