雲隠れの記(忘れられた頃に登場する)

 久々にクリエイターページを開くと、ほぼ1年ぶりでした。投稿の仕方も忘れていました(しばし考えました)。
 昨年6月に「世界史漫才」最終号を上げ、「何かを書く」作業から離れて1年以上が過ぎました。今年の2月末には義父が90歳で他界し、妻と二人でその後の手続きと遺品整理をしている間に定年を迎え再任用となったので並行して自分の各種手続きをして、と書類と対峙する日々でした。
 しかしこの2年間、何もしてなかったかというと、妻が土曜日の午後にパートに出るようになったので、その4時間の時間帯に、仕事や子育てでこの30年間に見逃していた映画やアニメをひたすら見ていました。配達指定サービスのためアマプラに入っていたこと、妻の側からNetflix加入を持ち出してくれたことも幸運でした。
 ほとんどアニメ漬けでした。「これが『エヴァンゲリオン』かあ」「『デスノート』のラストはこうなるのか」に始まり、記憶の限りでは、ガンダム(宇宙世紀)世界では『機動戦士Zガンダム』『0083小隊』『F91』『逆襲のシャア』『ガンダム00』『ガンダムUC』『ガンダムSEED』『旋光のハサウェイ』など。『涼宮ハルヒの憂鬱』『カウボーイビバップ』『攻殻機動隊Stand Alone Complex』『リコリス・リコイル』『SPY×FAMILY』『ゴールデン・カムイ』『ジョジョの奇妙な冒険(ファントム・ブラッド~ストーン・オーシャンまで)』などなど「お薦め」されるがままに見ていました。
 映画は基本ディスクを買う派なので「ディスクを買うまでもない」作品(『ローマ』『キングダム』『ロック・ユー!』『ブローバック・マウンテン』『シン・ウルトラマン』、劇場版『エヴァンゲリオン』、昨日は『シン・仮面ライダー』など、やはり根っこはオタクですね(「本を読めよ」というツッコミにも正当な理由はありますが)。
 その中で嵌まってしまったというか運命的なものを感じたのが押井守『攻殻機動隊Ghost In the Shell』でした。原作者の士郎正宗氏は神戸市出身で高校の美術教師をしながら描いた作品で、第4次非核戦争後の暫定首都だった「新浜市」が舞台ですが、この地名は神戸市東灘区の隣の芦屋市に1970年代に造成された埋め立て地が「新浜町」で、ここに新設された高校に2000年代に10年間私は勤めていました。『ブレードランナー』で確立した「サイバーパンク」モノなので、作品の舞台はその芦屋市新浜町の高層近未来型公団住宅や中国系移民に占拠されてもロサンジェルス以上に違和感のない神戸市中央区から長田区にかけて(教員の振り出しが長田区にある定時制高校でした)。「おお、ある意味聖地で仕事してるんや」と遅まきながら気づいたのでした。
 しかも今年、勤務校に『攻殻機動隊Ghost In Shell』が好き過ぎてALTとして来日し(日本女性と結婚した)たJ先生まで登場! しばらくはこの沼にはまりながら、表現への復帰を目指します。

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