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「魅惑の心理」マガジンvol.200(新五月病の恐怖)動画解説付

みなさんは、最近、こんな症状はありませんか?

・なんとなく疲れやすい
・頭が重い
・やる気が起きない
・考えることが嫌だ
・気持ちがモヤモヤして眠れない
・意味もなく不安がある
・仕事に行きたくない

例年、ゴールデンウイークで仕事を休むと、会社に行く気が起きずに湯鬱な気持ちになるのは、多くの人が経験することだと思います。人によっては気持ちの問題だけで済むこともありますし、頭が重い、だるい、眠れないなどの肉体的な不調がでてくる人もいます。

だいたい放っておくと、しだいに元通りになります。ところが、なかなか元に戻らずにずっとだるい、眠れない、頭痛いといった症状に悩まされる人もいます。もしかすると、それ「五月病」かもしれません。

さらに、今年の五月病は例年のものとは異なります。6月だというのに、五月病の症状を感じている人が減らずに多くいます。 SNSでは「仕事やめたい」「行きたくない」そんな言葉がずっと続いています。退職してしまう人も6月になっても減らず、経営者の悲鳴も投稿されています。今年の五月病は例年とは違う新しい五月病といえるかもしれません。

でもなぜ今年の五月病が例年と違うのでしょう。それにはいろいろな理由が重なって起きていることがわかります。今回はそのメカニズムにスポットを当てて、対策を考えていきたいと思います。

では五月病の原因はどんなものでしょうか

身体を動かすときに働く交感神経と、身体を休めるときに働く副交感神経が環境の変化などのストレスによって対応できずにバランスが崩れ、だるさや疲労感、不安になるなどが現れることがあります。4月からの新しい職場、新しい仕事で緊張していたところ、ゴールデンウイークで一気に弛緩して、また緊張状態に戻るわけです。ゴールデンウイークの後に、しばらく休日がないことも精神的にも肉体的にも辛くなります。

新人や転職組、4月に新しい環境になった人は特になりやすいですが、職場で2年目の人はかなり危険です。1年間気を張ってきた疲れの影響で、この4月、5月、6月で一気に緊張状態が壊れて、戻れなくなってしまうことがあります。職場で2年目の人は要注意です。

マスクを急に外すと人の視線が余計に気になりますし、人からの情報がどっと入ってきて、脳も疲労します。


さらに今年は、コロナ明けにより外出する機会が増え、大勢の人が一気に観光地に殺到しています。人が苦手な人の混雑ストレスはかなり辛いものです。その反動は辛く、さらにリモートワークからの通常の出社を求められるようになりました。適応しなくてはいけないものが一気に増えて、今までとの落差がとてもあり、環境コントラストの大きいさを強く感じます。また、増税や物価高による不安感も溢れています。先行きは不安です。この不安因子は強いストレスになります。コロナが落ち着いたとしても感染対策でマスクをするとかしないとかで、人はイライラしていたりします。そんな環境になかなか適応できなくて、心も体も悲鳴を上げるのです。

例年の反動を「1」とするならば、今年は「1.5倍」いや人によっては「2倍以上」の反動を感じるかもしれません。また、コロナによって人は攻撃的になっていて、 SNSでもリアル社会でも人間関係に強いストレスを感じるかもしれません。これが今までとは異なる今年の新しいストレスです。当然、今年の五月病は6月になっても改善しない人がたくさんいます。例年でも5月病と言っていますが、5月病になった人が5月末までに改善する比率はわずか3割程度です。約7割の人が6月も苦しみます。そして、今年の新五月病はもっと長引く可能性を秘めていますし、症状もつらくなる可能性もあります。

ここまでの内容を動画でもご覧いただけます。


では後半、身体の中でどのようなことが起きているのか、そしてこの新五月病はどう対処すべきか、なってしまった人の視点だけでなく、周りで支援する人の対策も含めてメカニズムと対策を解説していこうと思います。

メカニズムと対策の話をしている解説動画(7分56秒)をご用意しています。下記からご覧いただけます。


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