静寂は爆音。爆音は静寂。

全然眠れない。ずーっと頭の中でメロディが回る。曲のアレンジが出来上がっていく。
起きている時も基本的にはなんかずっと頭の中で作っているので上の空な日々を過ごしてしまう。
記憶力より発想力、でも発想力は記憶からくる。それは論理的思考ではなく手触りのようなものに近い記憶なのだけれど。
音楽、は万物から奏でられてる。
色、言葉、構図、温度、奥行き、味覚、嗅覚、感情、全てに音楽がある。
写真を撮るのも文字を書くのも絵を描くのも自分にとっては音楽とほとんどかわらない。

何をする時も。ずっと何か鳴っている。
だから、ずっとギターを弾いたり歌ったりしていると戻ってこれなくなってしまう。
頭がぱかーんと開いたまんまで、聞こえるもの全てに意味を感じてしまう。
映像にも音があるから
眠る時少しでも迷うとどんどん音が大きくなってきて眠れなくなってしまう。

ふかふかの布団から出て、リビングの椅子に座る。
ぽけーっと虚空をみつめながら
どうせなら何か綴ろう。
そう思ってスマホでぽちぽち文章を打っている今。

新しい曲は、なんだかとても孤独だ。
ずっとニコニコしているけど、誰にも本音で話せない。
そんな雰囲気の曲だ。
人と人は一生分かり合えないのかもしれない。
だけど、
人と人は一つの感覚に浸ることはできる。
どこか、接触の悪い音響機器みたいに途切れ途切れに誰かの心が聞こえる気がする。
歌を歌うとき、自分が深く深くに潜っていくと水底にまた自分とみんながいる。
それを上から見下ろしながら自分の歌をきいていると気がつけば主観は歌を歌う自分に戻っている。
境目がなくなってふわふわとしている時、精神が肉体を包み込むのがわかる。
そういうときはいい歌が歌えるのだ。
そういう歌を歌うのに必要なものは
ただ純度の高い「願い」と「愛情」なのである。

ふむふむ。

寒い。
頑張って寝ないと明日に響くな。
おやすみ。