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路上の宇宙飛行士

Street astronaut.

「宇宙っていいよな。
でかくてさぁ。なんか考えすぎたら怖くなるけどその感じもまたいい。
宇宙人って居るとおもう?絶対いるよな。なんかさ、多分みんながイメージするよりはいい奴だと思うんだよなぁ。侵略しにくるみたいなイメージあるじゃん?向こうは向こうで自分の星でちゃんとコミュニティとかあってうまいことやってるんだろうからそんな物騒なことしないよなさすがに。一緒に酒飲んでみてえなぁ。え?宇宙に追い出されるくらい凶暴なのかもしれないって?あー、まあそれは言えてるかもな。あんま不安になるこというなよ!怖くなってきたわやっぱ。ってか、宇宙って空気ないからさプロペラじゃ進めないわけ。だからさ、俺宇宙いってもさ、進めないの。二個もプロペラついてるけど、これ宇宙じゃ無意味。進むって意味では。無意味。がはは。でもどんな感じなんだろうな宇宙でこのプロペラ回したら。空気の抵抗ないとか想像つかねえよなぁ。無重力とか興味あるわ。行ってみたいと思わねえ?宇宙。
いえ、洗濯物回してたかったです。
って何言ってんだよー、お前の目にはちゃんと映ってるじゃねーかよ。大きな空が綺麗に。ほら雲までくっきりさ。その向こうにあるんだよ宇宙は。いつまでも夢は見てないとな。あ。そうだ。いつかさ、生まれ変わったら俺たち宇宙で会おうぜ。俺はスペースシャトルの室外機に生まれ変わるからよ。あんのかしんねえけど。お前はほら、宇宙飛行士のヘルメットになれや。きっと宇宙から見る空はまた違う感じで綺麗にみえるぜ。いいよなあー。お前宇宙飛行士みたいだもんなもう既に。かっこいいよめっちゃ。何泣いてんだよ。また会えるって。おい、優しく運べよ!ちゃんと優しく運べ!よし、よーし。おい、絶対会うぞー!わかったかー!ゴミじゃねえお前は。ゴミなんかじゃねえからな!待っててくれよ!な!絶対な!」