恥の多い生涯を送ってきました。とは有名な一節ですけども。
今まったく同じ心境です。
何が恥なのか？ということをつらつらと書いてみようと思います。

まず、この文章の結論はものすごくシンプルです。

「俺は、誰かに存在をそれ相応の価値を持って認めてもらいたい。」

それだけです。

それを説明するためだけに今から文章を書きます。

いつからか、自然と自分の日常にとってSNSと言うものが密接に関わるようになってきました。
あれをみている時間というのはものすごく、こうなんというか
ご飯を食べたり眠ったりみたいな欲求を満たすのに近い感覚があります。
欲望を満たすと気持ちがいいのは、安心があるからなんじゃないかな。と思います。情報を自分というフィルターに通して漉している時間は生きるために有益なこと、必要なことをしているという安心感があるんでしょう。多分。

そう、自分も発信します。いろんなことを。
ただ発信します。
で、自分の場合は音楽をやってステージに立ったりもするので、ある程度の人が反応してくれます。
自然と投稿に対していい反応と別にそうでもない反応が生まれます。
いい反応は安心できます。認められてる気がするから。
でも、別に反応がそんなにないと不安になったりもします。
そこで、シンプルに「あー認めてもらいたいだけなんだなぁ俺って」
と思えれば別に恥ずかしくもなんともないのですが
勘違いをします。
あたかも公共の利益のようなことを書きながら自分の是認とすり替えてしまったりするのです。
そこが恥ずかしいところなのです。
「マウント」という言葉が流行りましたが
知らず知らずのうちにマウントを取ることに心血をそそぎ、マウントを取られることに過剰に反応して威嚇する。
そういうことが恥ずかしいことだな。と
思うわけです。
ただ、単に「好かれたいだけ。」
なのにね。

そういうことに気づいてからは、日常でも全く同じ仕組みが適用されてるんだなと思いました。
これは長年かけて積み重ねてきたくせなので意識しないと治りません。
治したいのは「恥ずかしい」と思うようになったからです。
シンプルな気持ちで話すというのは難しいことなんだなと気付きました。
なぜなら、自分の本音というものがわからないからです。
自分はどうしたいのか。を本当の意味で考えるのはものすごく手順が多くて大変です。
お皿に残った最後の一つのお肉。
それが残されている理由を考える時のようなものです。
「みんなが食べたいと思ってるだろうから私は手をつけないでおこう。」
と思う人もいれば
「冷めた肉を誰も食べたくないのかもしれないからそれなら私が食べよう。」
と思う人もいるかもしれません。でもじゃあなぜお皿にお肉が残っているのか。
卑しいと思われたくなかったり、思いやってあげているつもりだったり、いろんな可能性が考えられます。
で、ここで一番シンプルに誰も誰にも気を使わない。という選択をそこにいるみんなができたときに起きている結果が一番自然で納得できる結果だと俺は思います。思いやりの空回りはわだかまりを生みますし、欲望の制御はストレスがたまります。誰も誰にも気を使わない。ことができている時その場面はとても安心感と楽しさが溢れている場面だと思います。
お皿に残った最後の一つのお肉、の時に俺はいつも
遠慮せずに食べたいふりをするという選択を取ることが多いのです。
食べていい？っていって食べます。ちょっとくらいお腹いっぱい程度ならそうします。
それは、基本的に食べ物は残さないほうがいいとみんなが思っているという前提が自分の中にあって、みんな食べたいだろうから派の人の思いやりも空回りせずにすむし、冷めた肉を食べたくない派の人にも気を使わせずにすみます。あとは単純に食べたい。人には譲ればいいのです。
そんな風にして色々と考えてしまうから
本音がわからなくなるのです。
本当はどうしたいんだろう。が。
で、結局そうやって選択する一つ一つの行動も、自分が客観的に見た時にものすごく鼻につくのです。
一種のマウンティングです。
そういうことに気づいた時、恥ずかしい。と思うのです。
だから、どうせならわざわざマウントをとって他人を巻き込むのではなく
自分の欲望だけで物事を選んで自分だけで恥ずかしいほうが幾分ましだな。
とか思うわけです。

そんなこと考えてると、なーんにもかけなくなるのです。SNSにも。
時々書くのですが、毒にも薬にもならないようなしょーもないことしかかけません。
そういう訳でこの文章を書いているのです。

自分のただの欲望欲求の話です。
ただただプライドが高く傷つきたくないということを何よりも大切にしてしまっていた自分のダサさと向き合わなければただただこのままだなと思います。

プライドの高さやナルシズムは
素直さと高度な客観性を前にすると霞んで見える気がします。

自分をもっと、知りたいな。と思う今日この頃。です。

ただ、認められたいだけなんだなぁ。

って、わかってることは大事です。
自分の根源的な欲求や不安のパターンを知っていることは大切なことなんだなと思います。

根源的な欲求がわかれば
誰かや何かを踏み台にする必要なんか本当はないのだから。