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藤原印刷PDの鈴木さんのコメント

今回の写真集を作りにあたり、
いくつかの製版・印刷上の縛りを与えられた状況でした。
一つ目は、UV印刷機を使わないこと。
これは、今回のMBSテックの様な印刷特製の悪い紙には難題で、
昔ながらの方法、指で印刷面を触り、印刷機の版の状態を確認し
インクを限界まで盛るという作業を行った。

二つ目は、刷り色を第三者が選定するというもの。
この第三者というは、社外はもちろんのこと、
社内の別部署の人間も含み、
製版的知識や印刷的知識を抜きにして任意の特色を選んでいる。
つまり、製版設計は従来の画像の色を想定し行い、
本番の印刷で全く違う特色で印刷するというものである。

結果、赤系の色が2色(蛍光オレンジ・金赤)
そしてグリーン(DIC—64)、
それから墨となり、
一般的な4色から考えると、表現できない色域範囲の方が多く、
最終的な刷りの段階で、絵柄の一部のツボ(を完全に閉じる(量を極端に減らす)、
更にはCMYに分色されたそれぞれの版を刷り出し後に、
印刷機上で入れ替え対処することになった。
それを行い今回の作品が仕上がりました。

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