おやつフィルム

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「メランコリック(2019)」と10本の映画

今回は、2019年公開の田中征爾監督作品「メランコリック」をもっとよく知るための10の映画をピックアップしてみました。本作について、その周辺にあると僕が勝手に思う作品を挙げながら本作の輪郭を見つけることができたらいいなと思います。(「メランコリック」についてのあらすじなどの基本情報は、こちらから確認して下さい。) 個人的に、「メランコリック」のポイントは、銭湯という場所でした。キャリアハックのインタビューによれば、元々の舞台は銭湯ではなくて「山の上の採掘場」だったらしいので

    • ドキュメンタリー映画。「行き止まりの世界に生まれて」

      去年、1年間の中で私が観た映画の中でも とても印象深く残った作品の 「行き止まりの世界に生まれて」。 ビン・リュー監督の初監督作品です。 少年たちの成長の記録12年間分は 93分間でした。 93分間。 手振れで揺れ動くカメラの中には 少年たちや、大人たちの様々な表情が映し出されていました。 今回は、この映画とここから私が考える 映画10選のお話を書かせていただきます。 「全米で最も惨めな国」 イリノイ州ロックフォードで必死にもがく若者をドキュメンタリーで描いたこの作品。

      • 考えていた映画の世界と考えている映画の世界。

        「こんな世界があるんだ」と感動したのは 16歳の頃。 スクリーンの中で俳優さんが泥だらけになりながら泣き叫ぶシーンを観て 「あぁ、俳優になろう」と思ったんです。 小さな町には映画館が一つしかなく、 観る映画がなくなるまで映画館や レンタルビデオ屋さんへよく通っていました。 相米 慎二監督の「お引越し」や 長谷川 和彦監督の「青春の殺人者」、 エドワード・ヤン監督の「牯嶺街少年殺人事件」も。 影響を受け心惹かれた作品はたくさんあります。 そんな影響を受けてきた映画はきっと

        • あたらしい映画作りに向けて。

          ここでは、あたらしい映画づくりのあり方とはいったい何だろうか、僕たちが集まって考えたり話したりしたことについて書いていきます。 とはいえ、あたらしい映画づくりとはどういう映画づくりかというと、特に明確に決まっているわけではありません。 これからいろいろな活動を通して、今後どういった映画制作が最適なのか、見つけ出していきたいと思います。 さて、いまなぜ、あたらしい映画づくりのあり方が必要なのか。 それは、これまでの映画制作のあり方に限界があると考えるからです。 映画づくり

        「メランコリック(2019)」と10本の映画