賞味期限の話
いまの業界で働くようになってたら、
食品の表示や、品質管理、製造について、多少詳しくなりました。
加工食品と生鮮、あるいはチルド商品なのか常温商品なのか、で随分異なりますが、私の扱う商品には、賞味期限の根拠となる安全係数、というものが存在します。
たとえば、製造後18カ月後の商品について品質が保たれているので、賞味期限を12カ月と設定するならば、安全係数は1.5ということになります。
つまり、実際は賞味期限を多少すぎても問題がないのですね(風味の劣化等は生じますが)。
賞味期限きれかけじゃん!
など家庭の食卓でもよくいいますが、間近とはいえ期限内の商品なら、食す分には尚更問題ありません。
一方で、食品には、入荷許容や出荷許容というものがありまして、一定以上の賞味期間を過ぎたものは入出荷できない、というルールがあります。
賞味期限の1/3が残っているように、と言われることが多いので1/3ルールともよばれます。
そうなってしまうと、メーカーとしては納品先から持ち戻って破棄するか、サンプルとして使うかしか選択肢がない。商品としては日の目を見ないのです。
十分食べられるのになあ、と思うことが増えました。
ルールの見直しも随分前から言われており、実際一部変わりつつもありますが、実際は古いルールが運用されていることも多いです。
生物や、冷蔵商品など、ものによっては鮮度命ですし、賞味期限切れを食べるなんてもってのほか、という食材もたくさんありますが、なるべくロスが出ないような形で、食品を製造・流通させる仕組みづくりができれば、と思います。
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