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茨城県立鉾田第一高等学校附属中学校にて、探求学習の授業を担当しました

鉾田第一高等学校附属中学校の1年生から3年生までの生徒120人を対象に、「探究的な学習におけるテーマ設定の手法について学ぶ」というテーマで講演とワークショップを行いました。

昨年から取り組んでいる鉾田市での地域プロデューサー養成講座に参加してくれている附属中学校の市毛先生からの依頼でした。

僕が探求学習の課題の一つに感じているのは、学生が設定できるテーマの多様性の少なさです。というのも、日本に生まれ育った13歳から15歳の中学生が普段の生活の中で体感できる課題はそこまで多様ではなく、家族・友達・先生といった限られた人間関係の中で感じる不満などを挙げる学生が多いからです。

さらに、学校へはスクールバスに乗って通学する生徒も多く、地域で暮らす人たちを観察する機会がほとんどないというのが現状です。

そこで、地域で暮らす人たちをリアルにイメージできるワークを開発しました。それは「ペルソナ作成フレームワーク」です。

ペルソナ作成フレームワークは、付箋に以下の3つを順番に思いつくだけ書き出します。

  1. 地域で暮らす人

  2. 生活のシーン

  3. 感情

ワークをやるとかなりたくさん出てきます

これらを付箋に書き出したあと、1・2・3をつなげたペルソナのストーリーをつくります。例えば、こんな感じ。

このワークのポイントは、「感情」が入っていることです。なぜなら、

  1. 膝の悪い高齢者

  2. 病院に行く

だけを使ってストーリーを考えてしまうと、膝の悪い高齢者が病院に行きやすくするために移動支援をするという発想になってしまうのですが、感情が入ることで全く違ったアプローチに繋がります。

ここに、感情として「悔しい」が入ったとします。

すると、家族に世話にならずに病院に一人で行きたいのに、膝が悪くて助けが必要になってしまい悔しいと感じている高齢者となり、全く違ったアプローチになりますよね。

このフレームワークを活用したことで、中学生たちはゲーム感覚でペルソナを多数、作成できて探求学習の新たな可能性を感じることができました。

個人的にもペルソナ作成フレームワークを世の中に浸透させていきたいと思っています。



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