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ひとりごと読書感想文① 物語の終わり(湊かなえ)

迷いを抱えた人びとが、向かった先の北海道で手渡された物語、「空の彼方」。それは製本されていない紙の束で、結末が書かれていない。彼らはそれぞれの立場で、目線で、気持ちで、結末を思い描く。

私だったら、「空の彼方」をどんな結末にするだろう。
この小説を読んだ人ならだれでもそう考えると思います。
私だったら・・・

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駅で待ち構えていた婚約者を振り切って、東京へ向かった絵美。松木流星
に弟子入りし、数年後、無事作家デビュー。嬉しい報告をするため、婚約者が待つ地元に数年ぶりに帰省したところ、彼はすでに結婚しており幸せに暮らしていた。
実家のパン屋では、両親とともに見知らぬ人が働いていた。
ここにはもう私の居場所はないんだ、と落ち込む絵美。
すぐに東京に引き返し、小説家として一生生きていくことを決意。
その後絵美は作品を次々に発表し、それなりに有名作家となった。一方地元の元婚約者は、絵美の書いた本を嬉しそうに読んでいた。
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こんな感じでしょうか。
あくまで、絵美には夢を追ってほしい。できるところまでとことんやってほしい。という気持ちです。
これはたぶん、私が「安定より刺激」な変化を求めるタイプだからかなーと思います。(モットーは「やりたいことは全部やる」です)

何かを得るためには何かを手放さないといけない。
私の思い描いた「空の彼方」の結末は、平和な地元での結婚生活を手放し、夢を追うことを選んだ絵美の物語でした。

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