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コロナと子どもたち

新型コロナウイルスの蔓延により、子どもたちの生活が大きく変化しています。

新型コロナウイルスに感染された方をどう治療するか?ということは大変大きな問題ですが、健康な子どもたちの状況も大変危惧されます。

「子どもの声・気持ちをきかせてください」

先日ご紹介した、Save the Children が3月17日~22日にかけて小学校1年生~18歳までを対象に、「子どもの声・気持ちをきかせてください」と題して緊急子どもアンケートを実施し、その結果が先頃公開されました。

https://www.savechildren.or.jp/scjcms/sc_activity.php?d=3210

結果のまとめはこちら。

結果を要約すると、以下のようです。

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正しい情報を伝え、疑問に答える

連日テレビなどメディアからは新型コロナウイルスについての情報があふれます。大人でさえ情報について行くのは大変なことです。

一方で、メディアから提供される情報は、「感染者数」、「死亡者数」、「自粛して下さい」という、大きく3つのカテゴリーに集中しているような気がします。

アンケートからは、感染すると何が怖いのか?なぜ死ぬのか?どうして自粛しなくてはいけないのか?

こどもたちが理解できる形で、また、子どもたちの疑問に寄り添う形で届けられていないのではないか、と感じました。

私は「わからない」ということは、「こわいこと」だと感じます。起こっている状況を、自分なりの言葉で語れることで、恐怖をコントロールできる部分もあろうかとおもいますので、このNOTEを通して、何らかのお手伝いができればと思っています。

この部分、お話ししていくと長くなりますので、後日にさせて頂こうと思います。

子どもたちの安全に配慮する

一人で留守番をしている不安感を訴える声もありました。安心安全の場を提供していくことはとても大切だと思います。

一方で物理的な安全確保も重要です。

小児科学会から「留守番をする子どもの安全をまもるためにできること」と題し、家庭での場面毎に注意喚起を促しています。

http://www.jpeds.or.jp/modules/general/index.php?content_id=29

状況として、一人で留守番をさせざるを得ない状況の方もいらっしゃると思います。せめて、ここに挙がっている情報だけでも目を通して頂けると良いのではないかと思います。

子どもに関わる者が子どもと自身の状況を把握する

このアンケートは3月17日~22日に行われています。ここから既に1ヶ月が経過していますので、さらに状況が変化してきているのでしょう。

子どもに関わる者自身も VUCA のまっただ中で、状況を把握し心の安定化を図ることが難しい状況になることもあると思います。

ちなみに VUCA とは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を並べたものです。昨今の世界状況を称して言われることが多いですが、新型コロナウイルス感染が蔓延する今はまさに VUCA の状況にあるといえますね。(VUCA については別の機会に語りたいですね。。)

そんな中、下記のリンクが参考になると思います。

http://www.jpeds.or.jp/modules/general/index.php?content_id=28

さらに、同様に小児下学会のHPからダウンロードできますが、お子さまと話をする際に、下記の資料はとても使いやすいと思います。

子ども向け
「がんばっているみんなへ」

保護者向け
「お子さまと暮らしている皆様へ」

少しでも参考になれば良いのですが。
お伝えしたいことはつきませんが、一旦閑話休題です。



小児科、小児集中治療室を中心に研修後、現在、救命救急センターに勤務しています。 全てのこども達が安心して暮らせる社会を作るべく、専門性と専門性の交差点で双方の価値を最大化していきます。 小児科専門医/救急科専門医/経営学修士(MBA)/日本DMAT隊員/災害時小児周産期リエゾン