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10/12 08:30〜

寝坊した。

いつも7時半には起きているところを、今日はイヤな夢を見て目が覚めて、枕元に置いていたiPhoneで時間を確認したら6時半だった。まだ寝れる…と思って、夫の腕の中に潜り込む。
夢の中で私たち夫婦は婚約中だったけど、なぜか突然夫に婚約破棄されたのだ。まじサイアク。家族全員で「なんだアイツ!!!」みたいな悪口を言い合って、私以上に怒ってくれる人がいるのは幸せだなあ、なんて思った。でもやっぱり悲しくて、たくさん泣いた。たぶん声を出して泣いていたんだと思う。夫が腕を伸ばして、慰めるようにトントンと肩を叩いてくれたので目覚めたから。私を抱きしめてくれている人と夢の人は別人だ。
「婚約破棄された」と不貞腐れたように文句を言ったら「ドンマイ」とだけ言われた。安心して眠れる…。

気がついたときには8時半だった。息子がキャッキャ笑いながら、私の大きくなったお腹を触ってる。おへそに指を入れられるのが、まあまあ痛い。

やばい、お弁当つくらなきゃ!

急いで洗面台に行き、コンタクトを着ける。後から息子と夫も起き上がってくる。何を弁当箱につめるかは大体前日に考えてあるから、ウィンナーを焼いたりブロッコリーを洗ってチンしたりする。

息子は朝は少食で、大体パンとバナナとヨーグルト。これなら割と食べる。パンを持たせてから抱きかかえて椅子に座らせる。

夫はテレビをつけ、録画してあるセブンルールを見始める。私もご飯を食べながらゆっくり見たいのに!と思うけど、言わない。お弁当や水筒の準備をしながら連絡帳を書く。

「脇に入れて、すぐ測れるから」と、夫に体温計を渡す。受け取った夫は、息子の体温を測る。すぐにピピっと鳴って「36.9℃!高くない?」と言う。「子どもは37.3℃くらいまでは平熱だったりするのよ」とテキトーなことを言いながら、連絡帳に体温を記入する。夫は、へえ…!と感心しながら、ジムにいく身支度をはじめた。

やばい、もう9時すぎ?母が迎えにくる!

床に落ちてるバナナを避けながら、息子を椅子から抱き上げ、着替えさせる。

電話のバイブが鳴る。あ、母だ。音をたどると洗面所に置きっぱなしだった。「踏切混んでてまだ渡れてないの、マンションの下までおりてこれる?」とのこと。

内心でガッツポーズを決めて、オッケー!と言う。まだ息子に中耳炎の薬を飲ませてないから、遅れてくれてちょうど良かった。

リビングに戻ると、息子は大人用の椅子によじ登って、ダイニングテーブルに置きっぱなしだった夫の飲みかけのいちご豆乳を飲んでいた。

ゲ!!!!!

慌てて取り上げる。

なんで?という顔をする息子に「虫歯になっちゃうよ〜〜」と言い、麦茶のはいった水筒を渡す。ゴクゴク飲む。あ、今朝牛乳出し忘れてたから喉渇いてたのか。

オブラートのぶどうゼリーを冷蔵庫から出して、薬を飲ませる。薬は2包で、だいたい大きめのスプーン3口ほどで全部を飲み終える。1口目をあげたら、吐き出さずに飲み込んだけど、笑いながら首を振った。あ、こりゃ2口目は無理かな?と思い、ゼリーだけであげようとするも、やはり首を振る。

桃か!?

冷蔵庫から同じ商品の桃味を取り出し、スプーンに少し出してあげてみる。食べる。でももうほぼ使い切って出ない…!残りを絞りだして、2包目を半分ほど乗せて、ぶどう味も混ぜてあげてみる。食べる。食べるんかーい。2包目の残りは全部ぶどう味に混ぜてあげてみる。おそるおそるな感じで啜っていたけど、なんとか全部飲み込む。

よし!

パジャマを脱いでジーパンを履き、適当なセーターをかぶる。息子はスクールバッグを廊下で引きずっていたので、バッグだけ持って「いくよー!」と声をかけ、先に玄関にいきサンダルを履く。息子はニヤニヤしながらご機嫌な感じで玄関まで走ってきて、私が「くっく!」と言ったら「くくっ」と続けた。

抱っこして急いでエレベーターホールまでいき、まだ顔も洗ってないことを思い出す。少し夫にイライラする。もうちょっと息子の朝の身支度を手伝ってくれたら、私だって顔を洗う時間くらいできるのに。

母から「ついたよー!」と電話がくる。「いまエレベーター乗るとこ!」と言って切る。母が乗ってきた車と、ベビーシートのついてる我が家の車を入れ替えて、母の運転で息子はスクールに向かう。

いってらっしゃい、バイバイ!と手を振ったけど、バイバイしたくなかったのか息子は手を振らなかった。寂しそうな、眠そうな顔をしていた。一緒に車に乗って行きたかったけど、母はそのまま仕事に行くらしかったので、黙って手を振って見送った。

家に戻ると9時半にジムにいくと言っていた夫がまだいて、私を見て「はや!」と言う。意味がわからず黙っていると「あ、送ってもらったのか」と納得していた。

脱衣所に行き洗濯機に洗濯物を入れていると、玄関の方から「玄関の枝も枯れてきてるねえ」と言われる。ドウダンツツジだ。リビングのも枯れはじめてる。
「うん、もう新しいの買った〜!」昨晩夫がゲームしている横で、私はグニユーカリと野ばらを注文したのだ。ふふふ、火曜に届くの。楽しみ。

夫は「すーぐ買うんだから」と小言を言う。生花はそういうものだし、ドウダンツツジはめちゃくちゃ長持ちしたけど?と思いながら「ええ〜?それはお互いさまじゃな〜い?」とおどけた感じで言う。「俺はいいの」「なんでよ〜」「自腹だからっ」

私が専業主婦だからあなたは息子のことを特に気にせず、スクールの送り迎えもせず支度の手伝いもせず、仕事を優先できるし、なんなら午前中にジムにも行けるわけ。私に働いてほしいらしいけど、それでもいいけど、長期的にみたら世帯年収あがる可能性もなくもないけど、とりあえず一時的には100パー世帯年収さがるし、いま世帯年収さがったらヤバくない?てか保育園激戦区のここで入れると思ってるの?そもそも探す気あるの?私だけが探せばいいと思ってる?これから0歳の赤ちゃんが生まれるけど?

とは言わない。夫もマジで「自腹だから」って言ってるわけじゃないだろうし。

「じゃあ私の自腹ってなによ?」「実家」というやりとりをして、なんじゃそりゃ、じゃあ実家に帰らせていただくわ!と思いながら、洗濯機を回す。言わないし、帰らないけど。

ゴミ袋をもった夫が「くっせー!」と言いながら、ジムへ行った。

10時前、冷凍庫にあるイチゴ味のPARMを頬張りながらソファに腰掛ける。美味い。さっき床に落ちていたバナナはもうなくなっていた。夫が片付けたのか、愛犬が食べちゃったのか。愛犬はソファで眠たそうにくつろいでいる。

これを食べ終えたら、散らかったキッチンを片付けよう。

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