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2023年6月14日 マラセチアは、セラミドを分解しアトピー性皮膚炎の頭頚部の湿疹を悪化させる?

■ ブログで公開した内容の深掘りです。

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真菌であるマラセチアは、アトピー性皮膚炎を悪化させる要因のひとつと考えられている。

■ 夏が近づくと、アトピー性皮膚炎の患者さんから、首周りや頭皮が悪化するという訴えが増えてきます。

■ そういった『頭頚部』の悪化に関連すると考えられているのが『マラセチア』という真菌(カビ)です。

■ そのマラセチアよってアトピー性皮膚炎が悪化することが報告されており、さらに最近、そのメカニズムが報告されていました。



この論文でわかったことをざっくりまとめると?

マラセチアフルフルへの感作がアトピー性皮膚炎の頭頚部湿疹に及ぼす影響を明らかにするために、アトピー性皮膚炎患者312人を検討したところ、

✅ マラセチアフルフルに対する感作は、アトピー性皮膚炎の重症度と関連していた。
✅マラセチアは、セラミドを分解するリパーゼを産生し、特にEOS型セラミド量を減少させた。
✅頭頚部湿疹のあるアトピー患者の顔面皮膚におけるセラミドが減ると、マラセチアフルフルが増殖しケラチノサイトに様々なサイトカインを産生させ、血管増殖や疾患の悪化につながる可能性が示された。


以下は、論文の解説と管理人の感想です。

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