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幻の林道『西の沢盆の沢線』

2週間前の『第5ルート』探索でヘトヘトになったにも関わらず懲りない私とFさんは再び日高の林道廃道探索へ...。またしもビックリポンなトラブルが発生するのでした😅

今回のルート

幻の下新冠ダム〜春別ダムに繋がる盆の沢林道とカミナリ沢林道、通称『西の沢盆の沢線』。

ここの存在も数年前から認識しており、その昔先達たちは朝から昼まで新冠川水系で竿を振り、夕方は春別川水系へ!という夢のような釣りをされていたようだ。

現在はゲートが設置され、下新冠ダムから春別ダムに行く場合、一度新冠町泉まで下山→平取えりも線→農屋(道道111号線)→西の沢林道と2時間強を要する。

仮に西の沢盆の沢線が通行できると、下新冠ダムから春別ダムまで何と30分ほどで行ける距離である😳

アブカシャンペ国有林ゲート

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7:00 ゲート前に到着。ご存知の通りここから下新冠ダムまでは約10㎞ほどあり、とてもじゃないけど歩いてなんて行きたくない距離である😅

そこでMTBの登場である。ゲートから岩清水発電所までの急登さえクリアすればイケる!そう思って準備バッチリな私たちは車からMTBを下そうとしていると、後方からエンジン音が...工事関係者の車両数台が来た!

私はハッと閃いた。

ヒッチハイクしようと笑

ゲートを開けようとする業者さんに話し掛ける。

『一生のお願いがございます。し、下新冠ダムまで載せていただけません...でしょうか???』

怪訝な表情で業者さんが声を発する。

「えっ!?いいけどあそこで何をするの?釣り?」

『いえ、下新冠ダムから春別ダムに続く林道を歩きに行きたいのです!』

そんな形で無事にヒッチハイク成功笑

私たちは業者さんのエクストレイルに乗り込み、下新冠ダムへと向かうのでした。

盆の沢林道

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7:30 途中、旧レクリエーションの森キャンプ場で業者さんのウ◯コ休憩を挟み、下新冠ダムのバックウォーター付近にある盆の沢林道入口へ。

ここからカミナリ沢林道ゲートまで約7㎞の行程です。

盆の沢林道ゲート

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7:40 ゲート付近には降雪の跡が。きっと尾根付近は積もっているのであろう。

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8:30 この林道最大のアホみたいなヘアピンカーブ。とはいえ東西連絡路と比較するとまだマシです。

ヒグマの足跡

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ヘアピンカーブから少し歩くと突如、林道上に先行者の足跡が!私たちと進行方向が一緒ではないか。これを見たFさんが

『このまま歩いているとヒグマに追いつくかもね〜』

との言葉を発し

「いや、まさか追いつくワケないでしょー!ヒグマの方が歩くの速いんだし笑」

と笑って返す私。そんな雑談をしながら10分くらい進むと...

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で、出たー!ヒグマ😳😳😳💦

なんと本当に先を歩いているヒグマに追いついてしまったではないか!ヒグマは私たちの存在に気づくと、驚いたのか目ん玉を丸くして一目散にダッシュ💨

いや、目ん玉を丸くして驚いたのはお互い様である。本当にビックリした!

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🐻さん驚かせて申し訳ございません。ヒグマは意外とゆっくり歩いていたようです。森の中に逃げ込む姿を見送りホッと一安心すると、なぜか笑いが込み上げてきた私たち。先を歩いているヒグマに追いつくことなんて、もしかすると一生体験できないかもしれない!

そして驚く事件は続くもので、ここからさらに数百メートル進むと、今度は前方からハンターさんと思われる白のプラドと遭遇😳

これを見た瞬間、私たちは少々ガッカリしてしまった。

つまり彼らは春別ダム方面から尾根を越えて入ってきたということで、この林道は倒木や崩れている箇所がない普通の林道であることの証明だからだ。

『何だよ...どんな過酷な道か楽しみにしていたのになぁ』

と呟くFさん。前回の第5ルート探索で鍛えられ、私たちは林道が過酷なほど燃える変態体質へと変貌していたのだ。山岳病とは恐ろしいものである。

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新冠川水系、春別川水系分水嶺

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上、春別ダム方面の林道
中、尾根から下新冠ダム方面を望む
下、下新冠ダム方面の林道

8:40 尾根に到着。いよいよここから先はカミナリ沢林道だ。

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カミナリ沢林道

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一部、メチャクチャきついヘアピンカーブがあるものの、路盤自体はしっかり整備されております。

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少し下ったところで重機を発見。林道を整備した形跡があったのでこれから伐採作業に入るのかもしれない。

カミナリ沢

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林道とカミナリ沢の接点で撮影。深い谷を流れているが所々河原があり、水量からして釣りにはなりそうな雰囲気である。下流に砂防ダムがなければイワナ、ニジマスが棲息しているのではと思われる。

それにしても予想に反し綺麗な林道だこと...

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カミナリ沢林道ゲート

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9:40 ようやくゲートに到着!ゲートの前には何と黒のプラドが笑

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やはり釣りをするならイドンナップ川であろう。こちらは水量が多く渓相も良い。しかしこのあたりはここ数年激戦区なので想像しているより魚影は少ない(ブログやYouTubeにこの川を載せている方が多いんですよねぇ...)。

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イドンナップ林道にもゲートが。この林道はかなり奥まで続いているが、ここから先で崩落しているのです。

ちなみにここから春別ダムまでは約1.5㎞だが、今回の探索は林道自体の調査なのでこれにて終了!さて今歩いてきた道を戻りますか...。

行きはルンルン気分だが、帰りはいつも足取りが重い。

言うまでもなく私たちは尾根に着く頃には口数が減り、何度も小休止をしながら下新冠ダムまで下山するのでした笑

ここから更にアブカシャンペ国有林ゲートまで歩くのかー...と半べそになって少し歩いていると、たまたま上流から降りてくる車両と遭遇!なんとまたしてもヒッチハイクに成功。乗せていただき本当にありがとうございました!

まとめ

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下新冠ダム〜春別ダムまでの林道は健在です!ただゲートは閉まっているので、通行するとしたら徒歩よりもMTBか電動MTBが現実的。

ただ、新冠川水系で釣りをしてから春別川水系へ本当に行くか(もしくは逆パターンで)?と聞かれたら私ならそれはないかと思います。どちらも丸一日かけてじっくり釣り歩く方が結果的に鱒に遊んでもらえる確率が高いからです。

よってこの林道も二度と通ることはないかもしれませんが、どうしても気になる!というイカれた方はぜひアタックしてみて下さい。春別川〜静内ダム放水口に続く東西連絡路よりは難易度が低いので笑

最後に、今回もご同行してくださったFさんありがとうございました!来年はあのイカれた世界を山中泊で彷徨いましょう...。

#林道廃道探索

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