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雪の下の炎

起きたのは0時40分だ。ちょっと小腹が減ったのでローソンにカップ焼きそばとタバコと、ついでに赤ワインの「MICHAY」を買いに行く。焼きそばを食べてワインを飲みながらパルデン・ギャツォの「雪の下の炎」を読み始めるが、あっという間に寝落ちしてしまった。再び起きたのは4時である。まだワインの酔いと、そろそろ禁断症状も出てきたようで、気分が悪かったのでコーヒーを何杯も飲んだ。

昨日読んでいた「雪の国からの亡命」は読み終わってしまった。「雪の下の炎」は1959年のチベット民族蜂起の際に平和的なデモを行ったという“罪”で28歳の時に逮捕され、その後33年間獄中にいたチベット僧の半生を描いた自伝である。強制労働や飢餓、拷問、非業の死を遂げた同胞、想像を絶する苛酷な獄中生活の末の釈放。圧政者の前に決して屈することのなかった僧の祈りと怒りの物語だ。
パルデン・ギャツォは1992年に中国占領下のチベットから脱出した後、インド北部ダラムサラに住み、アムネスティ・インターナショナルや各種チベット支持団体の招きで欧米各国を訪問している。1995年には、ジュネーヴの国連人権委員会で証言をおこなった。1996年、サンフランシスコで開催された第1回チベタン・フリーダム・コンサートでビースティ・ボーイズ、ビョーク、オノ・ヨーコら豪華ミュージシャンとともに平和を訴えた。2006年トリノ冬季オリンピックでは、チベット人青年会議団と共に2008年のオリンピック開催地が中国に決まったことに対し、ハンガー・ストライキを行った。チベット亡命政府からは慎むよう言われたが、「チベットからの悪い知らせを聞くたびに、自分を抑えられなくなる」と言う。絶食は数日に及び、次第に衰弱していく中、「死んだって構わない」と言った。NY在住の日本人女性ドキュメンタリー作家・楽真琴によってドキュメンタリー映画も作られていて、その中で「チベットに人権なんて存在しません。私がその生き証人です」、「チベットの問題を世界の人々に知ってほしい」と語っている。
読んだのは、チベット西部のパナムに生まれたパルデン・ギャツォを、初めて目にした祖母は、その美しく清らかな存在に、高僧の生まれ変わりだと思ったという。かつてのチベットは平和で人々は幸せに暮らしており、叔母に実子として育てられたパルデンは、幼い頃に僧院に入り、僧侶になったというところまでである。しかし、この本は1998年に刊行された時に買って読んでおり、内容は知っているのだが、もう一度読んでおこうと思ったのである。
この本に関しては、新宿のダライ・ラマ法王日本代表部事務所で、チベット(チベット自治区)、東トルキスタン(ウイグル)、南モンゴル(内モンゴル)の中国からの独立を主張している殿岡昭郎というかなり右寄りの政治学者の読書会にも参加した。ちょうどアデ・タポンツァンの「チベット女戦士アデ」が発売された頃で、それも一緒に持っていったら殿岡氏は嬉しそうだった。
5時半にYから電話がかかってきて、これから松屋の牛丼を買って持っていくという。話を聞くと、昨日、従姉妹とウメダ阪急の萩尾望都展と国立国際美術館のクリムトを見に行って、食事をしたあと、6階の僕ちゃんとオールナイトでカラオケに行ったらしい。買ってきてくれた牛丼を食べると寒いのにかかわらず汗が出てきたので禁断症状が出てきたようだ。まだ気分が悪い。
これまでブログにアップしてきた「チベットへの遠征に見るナチスのオカルティズム」が昨日で終わったので、2013年から書き始めたアル中日記の初回をアップしたのだが、ブログに添付するYouTubeの危険薬物、人民寺院、シュールストレミングの動画に見入ってしまった。特に人民寺院は興味深かった。
9時になって訪問看護師さんが来て、11時にはヘルパーさんが来て、今日はミルフィーユを作ってもらったので、お昼にそれを食べて、赤ワインの「SIEMPRE」を飲みながらケイト・ブッシュのCDを聴きながらTwitterを見る。ケイト・ブッシュは、ピンク・フロイドのギタリスト デヴィッド・ギルモアに見出されレコード・デビューしたイングランド出身の女性シンガーソングライターで、「嵐が丘」などの代表曲で知られる。長年の功績を称えられ、2013年に大英帝国勲章を受章した。私の高校時代のアイドルである。ケイト・ブッシュのCDは1993年の「レッド・シューズ」までは全て持っている。ステージで歌唱する際はダンスやパントマイムなどの体技を交え、一種のパフォーマンスを展開することが多い。早い時期から凝った内容のプロモーション・ビデオも制作しており、音楽とビジュアルの融合にも意欲を見せていた。一方で、完成度の高い作品を志向しているためか、比較的寡作なミュージシャンである。
そのあとベッドで横になって「雪の下の炎」を読んでいると、すぐに寝落ちしてしまった。起きたら16時だった。その後も「雪の下の炎」を読もうとするのだが、何度も眠気に襲われた。眠気覚ましにコーヒーを何杯も飲んだのだがあまり効果はなかった。それでも読書を続けた。「雪の下の炎」は1959年のチベット民族蜂起が中国軍によって弾圧され、パルデン・ギャツォが逮捕されるところまで読んでしばし休憩。
ポリスやセックス・ピストルズのCDを聴きながら日記を書くが、軽い睡眠薬ではあるが何錠も飲んだのに全く眠気が来ない。まあ、明日は昼頃料金の支払いに戎橋のauショップに行くだけなので、何時まででも夜更かししても良いのだが・・・。明日になるとau料金(電気、ガス含む)が確定するので、今月の残りのお金の使い道の目処がたつので、残金のいくらかをau WALLETにチャージして、ブックオフオンラインのカートに入っている本を注文しようと思っていたのだが、入荷お知らせメールでペヨトル工房の銀星倶楽部(8)が入荷したので、思わず今日のうちに注文手続きをしてしまった。銀星倶楽部の入荷がなかったら、瀬戸内寂聴の秘書の瀬尾まなほのエッセイを注文しようと思っていたのだが、また今度にする。ちなみに銀星倶楽部(8)の特集は帝都物語である。残りは上野千鶴子の本を10冊。

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