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ハードコア・パンク

起きたのは1時25分だった。とりあえずコーヒーを1杯飲んで調子を整える。タバコを一本吸ったあと、ヤフオクで今のところ最後の入札で落札したペヨトル工房の「夜想30・特集:枕絵」の支払いにコンビニに行き、帰宅してからは「チベットの祈り、中国の揺らぎ」を読んでいたのだが、4時前には読み終わってしまった。次に読むのは高木康子の「チベット学問僧として生きた日本人 多田等観の生涯」である。あとがきも入れて153ページの薄い本なので今日中に読んでしまうだろう。断酒7日目。
チベット関連の書籍で、高木康子という人のことをよく知らなかったので、調べてみると、北海道大学スラブ研究センターの共同研究員で、平成26年度に「秋田の先覚記念室」講演会で講師を務めていて、テーマは「ゲシェーになった男・多田等観~日本人が見たチベット~」に関連して、大正期にチベット入りした日本人たちが何を求め、何を得ることができたのかを通して、日本人とチベットとの関わりについて考える手がかりだったそうだ。また、2014年5月11日に龍谷ミュージアムで、「近代日本とチベット~青木文教の生涯を通じて」という講演会の講師もしている。この講演会の大きなテーマは「チベットの仏教世界~もうひとつの大谷探検隊」だった。ミュージアムでは、20世紀初頭、西本願寺第22世宗主の大谷光瑞師の命を受け、チベットに入った2人の若き学僧・青木文教と多田等観。ダライ・ラマ13世から多田等観に贈られた「釈尊絵伝」(25幅)を関西で初公開するほか、青木文教がもたらした「ラサ鳥瞰図」や彼が撮影した当時の現地の写真など2人のゆかりの作品資料を紹介されていた。大谷光瑞派遣によるラサ留学生の研究が専門なのかと思ったら、「近代仏教 第17号」に「明治仏教とチベット─能海寛『世界に於ける仏教徒』を中心に―」という論文も寄稿していて、どうやら近代日本仏教の研究者らしいが、こういう時は本の著者紹介を見るに限る。専門は比較文化論、日本近代史らしい。とりあえず、その本を読む前にちょっとブレイク。断酒7日目。
「チベット学問僧として生きた日本人 多田等観の生涯の生涯」を読み始めると、多田等観がチベットに行く前段として、東本願寺の僧侶寺本婉雅の尽力で、チベット仏教のモンゴル人高僧アジャ・リンポチェ6世が20世紀の初めに来日している。ちなみに、私はアジャ・リンポチェ8世には2回ほどお会いしている。何年だったかは忘れてしまったが、アジャ・リンポチェの法話会が大阪市淀川区西三国に黄檗宗の自敬寺というお寺で開催された。その時は観世音菩薩の話だったと思うが、気さくな人で、法話会が終わったあとに、一人一人と記念写真に応じてくださった。
タバコがなくなったので近所のローソンへ行く。最近になって数銘柄が変わった。2019年12月13日よりキャメル・シガーが発売になって、1箱360円と安く、家計に助かっている。銘柄は3種類あって、私はキャメル・シガー・メンソール・ボックスを吸っている。今日、買いに行くとクーポンが出てきてもう1箱もらった。ラッキー!!!
今日辺り、ヤフオクやアマゾンの荷物が届くと思って、ヘルパーさんが帰る12時までちょっと落ち着かないで待っていたのだが、結局1つもこなかった。昼間起きているのがあまり好きじゃないのでひとまず寝ることにする。何度か寝たり起きたりを繰り返して、ちゃんと覚醒したのは21時過ぎだった。今日はこのまま終わってしまいそうだが、ベッドの中にくるまって「チベット学問僧として生きた日本人 多田等観の生涯」の続きを読むことにする。いま、ちょうど半分を読み終えたところである。朝予想していた今日中に読み終えるのは難しいかもしれない。
メールをチェックすると澁澤龍彦訳の河出文庫マルキ・ド・サド選集「美徳の不幸」が入荷していたので速攻でカートに入れたのだが、直ぐに買えるほど今月は余裕がなくなってしまっている。年末年始買いまくったので貯金がゼロになった。また、稲垣足穂の「ヰタマキニカリス(1)」も在庫があるのであわせて買いたい。金原千恵子のCDを1枚一緒に買うと合計が1500円以上になって送料がタダになるのだが、注文できるかどうかは明日のauの支払額が確定してみないと何とも言えない。
今のところ、これから到着する荷物は、デビッド・ボウイの「ヒーローズ」、ハービーハンコックの「V.S.O.P.- The Quintet」、ニック・ケイヴの「FROM・HER・TO・ETERNITY」のCD3枚と、アレックス・コックスの「シド・アンド・ナンシー」のDVD1枚、ペヨトル工房の「夜想30・特集:枕絵」の1冊だけである。一番期待しているのは「シド・アンド・ナンシー」だ。
「シド・アンド・ナンシー」は1986年に公開されたイギリスの映画で、セックス・ピストルズのベーシストであったシド・ヴィシャスと彼の恋人であったナンシー・スパンゲンの短くも過激な愛を描きあげた傑作ラブストーリーである。この映画で世界中でセックス・ピストルズの人気が再浮上し、当時のピストルズを知らない若い世代にも広く認知されることとなった。こういう映画を見たくなるのは、私の中にまだパンクの要素があるからなのだろうか?青春時代に接したカルチャーの影響は大きい。パンクといっても私はリアルタイムでセックス・ピストルズを聴いていたわけではなく、どちらかといえば80年代に登場した主にディスチャージ、G.B.H.、エクスプロイテッド、カオスUKなどの英国のハードコアパンクが好きだった。オリジナル・パンクの社会批判や、ラウドなサウンドを維持するためのディストーションやギターを使用した、ラウドで荒々しいサウンドをより過激にしたパンクバンドに惹かれていた。パンクバンドが身近な欲求不満や、未熟な自我の発露を歌詞にする傾向が強いのに対し、ハードコアパンクは社会的・政治的なテーマを掲げているバンドもかなり存在する。その内容は反権力、反戦、反核、反宗教、反差別、アナーキズムなど多様である。私はそういう社会性にも惹かれていたかもしれない。

ただ、ハードコアパンクには反戦、反核、反差別を捧げるバンドも存在するが、一部のバンドに、ネオナチなどの極右勢力と関係の深いバンドが存在する。英国のハードコアパンクバンドskrewdriverは、最初の反共産主義、ネオナチ系バンドといわれている。いったん活動休止し、活動再開後は白人至上主義や極右思想を声高に叫ぶバンドになった。メンバーのイアン・スチュアート・ドナルドソンは、ネオナチと連携していると公言していた。バンドはイギリス国民戦線やイギリス国民党等の極右政党のプロパガンダとなり、党から資金援助を受ける。1993年にイアンが交通事故で亡くなったことで、活動を停止した。




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