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15.ラグビー部→スキー部

ラグビー部の門をくぐったのはよかたがその練習は過酷を極めた。 毎日、木造2階建ての校舎の中を駆けまわり、練習が終わったらぐったりという日が続いた。練習は放課後遅くまで続き、寮に帰っても夕食時には間に合わなかったのでいつも食堂のオバチャンに夕食をとっておいてもらって部員だけでしんみりと夕食を食べたのを思い出す。しかし、アノ時ほど物を食ったことはなかった。まあ、成長期で食欲旺盛な時期だったこともあるだろう。
そんな部活生活が1周間ほど続いた時であろう。いつもの様に校舎の中で走り込みの練習をしていた時、あまりの疲れに吐き気を催した。
「こんなこと毎日やってたら身体が持たんな~~~ここらで潮時か?」
と感じ、翌日ラグビー部の顧問の先生に
「練習に付いて行けないので辞めさせてもらいます」
と言って辞めさしてもらった。先生の顔は「しょ~がないな~~~」という表情であったが、身体が持たないのだから仕方がない。しかし、情けなかったな。
ラグビー部がダメだったので次ぎに目星を付けたのは運動部でも練習量が少なく、のんびりしたクラブであった。
「わざわざ北海道まで来たのだからスキーでもやってみるか?」
安易な発想である。しかもスキー部は北海道の学校でありながら我が母校ではマイナーなクラブであった。部員数も少ない上に練習量も知れているとの事。これしかない!!!
スキー部の顧問の現国の光永先生にお願いしてスキー部に入れてもらい、先輩を紹介された。 同期でスキー部に入ったヤツは何人かいたが、はじめの頃は確か一人の先輩と2人で広い前庭でストレッチなどして練習した記憶がある。ストレッチも身体に無理がかからないように秒数を計りながらゆっくりやった。
春から夏にかけてのスキー部の練習は基礎体力をつけるだけで、コレと言ってスキーに関係した特別な練習メニューはなかったのでスキー部に入ったという実感はなかったが、来るべき速歩遠足(マラソン大会)に向けて広い学校の周りを何週も走ったことは覚えている。学校の敷地を一周すると1kmくらいあったのではなかったのでは・・・
速歩(マラソン大会)についてはまたの機会に述べたい。
さて、いざスキー部に入ったのだから冬のシーズンに備えて道具一式を揃えないといけない。夏休み帰省した折、大阪のミズノの本店で親に買ってもらったのを覚えている。
「スキーは初めてですか?」
という店員に
「学校のスキー部に入ったんです。競技スキーをやるらしいので、レース用の硬い板をください。」
と言った。初心者はまずは柔らかい板を買うそうだが、私は断固こだわった。
短い夏休みが終わって函館の寮に帰った私にそのスキー用具一式が届いた。1寮には置くところがないので夏は蒸し暑い物置に収納しておいた。
「こんな熱いところに置いておいたら板がよじれるんではないか?」
シーズンが始まれば練習から帰ってきたあと、ボイラー室のようなところにいつも乾かしてもらっていたものだが・・・
ちなみに練習に行っていた函館のスキー場は東山スキー場といってリフトすらないしょぼいスキー場だったがそれについてはまたの機会に。

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