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辛い状況を乗り越えるためにミスチルの歌詞をgoogle検索した話

今週はなかなかにしんどかった。設定したアポのうちの半分がキャンセルになったり、他の営業はどんどん数字を積んでいく中で、自分は受注の兆しも見えず、やっととれると思った案件は「申し訳ないですが、他社に決めました」の返事で撃沈。

毎朝起きて、電車に乗って、出社の記録をつけPCを開ける。webのシステムを立ち上げて、商談が始まる。「今日はどういったお話を伺いたいですか?」あ、そうか。こちらから電話かけてお時間くださいといったから特に興味なんてないよね。状況を伺い、こちらの説明も行い、きっとお悩みが解決できるかもしれないという思いで「よかったら無料体験しませんか」でしめくくる。できれば次のアポをとる。
4つアポが終わるころには日が暮れている。商談ログと日報を書いて閉店し、混雑した電車に乗って帰る。

ある日、ぎゅうぎゅうの電車に乗っている時ふと「自分って何をやっているんだろう」と無力感に襲われた。毎日毎日同じことの繰り返し。ふとXを見ると、営業は課題解決だとかっこいいことをいうポストであふれている。
でも現実なんて、課題を解決してほしいという人がわんさか来るわけではない。相手のお話を丁寧に伺って、課題がある人はいる。でも全員ではないし、大体は片手間に話を聴きにくる人だ。
自分のやっていることってただの単純作業で、誰にでもできるんじゃないかと。むしろ数打てる人の方がいいからわたしより若い人のほうがいいんじゃないかと。電車の中でぎゅうぎゅうに押しつぶされそうになりながらやるせなさを覚えた。この電車の中にいる人たちも会社に遅刻しないように頑張ってぎゅうぎゅうの電車に乗られてきている。遅刻しても仕事は回るのに。

わたしの仕事って単純で意味がないような気がする…ん…なんか前にこんな気持ちの時に聴いた歌あったな。そうだミスチルだ。…しまった、歌の名前覚えてない。確か飛行機の描写から歌詞が始まったなあ。

今は本当に便利な時代で、google検索で目星がつけられる。そこで「ミスチル 飛行機 歌詞」で検索したら、見つかった。

わたしが20代の時も、似たようなことがあった。自分の仕事はただの単純作業で、誰にでもできて、自分などいなくても社会は回るんだと。そんな時によく聴いていたミスチルの歌があった。

「Worlds end」という曲。

「飲み込んで吐き出すだけの 単純作業繰り返す
 自動販売機みたいに この街にぼーっとつっ立って
 そこにあることで誰かが 特別喜ぶでもない
 でも僕が放つ明かりで 君の足下を照らしてみせるよ きっと…」

これだーこの歌詞だ!!

疲れたわたしの心の中に薬みたいにすーっと溶け込んでいった。

そうなんだよね。誰かが特別喜ぶでもないかもしれないけれど、自分の仕事が業界の、小さな小さな光になるかもしれない。それを信じて頑張ってきたんだ。もう少し頑張ってみよう!と自分に喝を入れて、オフィスに向かうことができた。


ミスチルは自分の青春の曲だと言っても過言ではないくらい20代の時にハマった。実家にはミスチルの大量のCDがあるし、大学3年生の時は友達とツアーに参加した。その後一人暮らしした後は、一人暮らしの家に友達を呼んでミスチルのDVDを鑑賞する会を開いたこともある。

30代後半になった最近はわたしがKPOPにハマって、そこからは聴かなくなってしまった。
それでも、何年か聴くのを離れていても、歌詞の意味を忘れてしまっても、自分が苦しんでいた時に助けてもらえた記憶は忘れないんだなと痛感した

20代の時にミスチルにハマって本当によかったと思う。辛い時に励ましてくれたのはミスチルの歌詞だった。就活も恋愛も仕事もしんどい時に側にいてくれたのはミスチルだった。今後辛いことがあっても、1度経験したことのあるしんどさだったら、ミスチルを聴けばいいんだと気付けた。

最近まではずっと「流行の曲を聴きたい」とか「自身の新たな推しを作りたい」と考えていたけど、昔自分がハマったものを振り返って、楽しみ直すことも悪くないなあと思いだした。年を重ねていることを、経験したことを過去のものにせず、それをバネにして新しい境遇を切り開ける人になりたい。ミスチルはわたしにそんなことを思い起こさせてくれた。

さあ連休明けも頑張ろう。


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