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新婚生活開始からの魔女宅的生活

2004年3月14日、私と主人と結婚式をあげた。

主人とは、共通の知り合いを通じて交際が始まり、交際1年で結婚した。
新婚生活は実家から離れた地で、2LDKの賃貸アパートでスタートさせた。

主人が一人暮らしをしていたけれど、購入して間もない時に結婚が決まったので、家具類や食器類、調理器具など少々買い足すぐらいだった。

主人は、研究員だったけれど職場での出会いもなく、しっかり貯金をしていたおかげもあって、多少の贅沢は許されたけれど、子供ができたり気が変わってマンションや一戸建てを購入するかわからないからと、節約ライフをすることにした。

実家からかなり離れていて、見ず知らずの土地だったので、食材を安く買えるスーパーは知らないし、友達もいず、涙をポロポロ流したりもした。

お昼ご飯は、前日のご飯やおかずを食べるようにしていたけれど、ジブリの
「魔女の宅急便」で主人公キキが収入が入るまでのご飯としていた
ホットケーキを大量に焼いて、冷凍保存して、毎日お昼は1枚だけを解凍して
食べて過ごしていた。

たまに実家には帰ったが、母が作ってくれるご飯に突然涙してしまったことがある。なんと今まで実家で母が作ってくれたご飯がありがたかったか。
涙を流す母は、静かにそっと抱きしめてれた。

さらに、節約生活ということで、ようやく安く買えるスーパーで夕方市に
行くと割引クーポンがもらえると知り、夕方に自転車に乗って買い物に出かけていた。

夕方市の効果は大きかったけれど、ある日、おばさんが乗るバイクが一旦停止せずに私が乗る自転車に突っ込んできて、私は無傷だったけれど自転車はボロボロ、おばさんは逃げる、警察への届出で主人から「もう無理しないで」と
言われ、別の安売りスーパーに、1週間のお献立を決めた上でまとめ買いするようにした。

この接触事故後、すぐに妊娠。
嬉しかったけれど、私が妊娠した当時は体重制限が厳しくて0.1Kg増えても、
厳重注意を受ける厳しい時期だった。

体重が増えると看護師さんもしくは助産師さんと医師から厳重注意を受けるので、検診前はご飯を食べずに産婦人科に通い、食事制限もした。
美容院にいくと、「ペンさん妊婦さんなのに痩せていってるような気がするよ」と言われる始末。

お金のことで節約をし、ご飯も満足に食べれないイライラから、よく泣いた。
そこで主人が提案してくれたのが、「毎月1回の特別ディナー」だった。

ただし、特定の食べ物に対しては吐き気が出るので、自然と毎月食べに行くところは決まったけれど、リーズナブルなイタリアン料理屋で、その日だけは、
幸せな気持ちになった。

その後、里帰り出産で娘を産んでからは、毎月1回ディナーはできなくなって、私自身も病気を抱えることになったので、節約生活をしながらも闘病生活になった。

その代わりに得たことはある。
家でのささやかな家庭料理パーティーである。そんなに豪華な料理などは
できないけれど、家族団欒ができるのは、精神的なささやかな幸せだ。

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