日本代表への核心

サッカーW杯ロシア大会。日本代表はベルギー戦に敗れベスト16で終了した。2大会ぶりに決勝トーナメントに進むために戦ってい日本代表。しかし大会前は波乱に満ちた船出だった。

大会2ヶ月前、監督交代で就任した西野監督。壮行試合に敗れ大ブーイング。その後キャンプ地周辺での親善試合では2試合目でようやく勝利。前回大会のリベンジに微かな手応えを感じた。

大会初戦のコロンビア戦。立ち上がりからカウンターを仕掛け相手のハンドにてPK(ペナルティキック)を獲得。しかもハンドした選手が1発退場。香川が落ち着いて決め先制。ところが途中から攻めあぐねて相手にFK(フリーキック)を与える。普段は選手の壁の上からカーブをかけてゴールを狙う。しかし相手のキンテーロが跳んだ選手の壁の下を通しゴールする。この時、キーパーの川島はキャッチングにいってしまった。パンチングなどで弾けば入らなかったと思われる。後半は攻めることを忘れず決定機を作るも相手に守られる。しかしコーナーキックで本田が蹴ったボールはキーパーから逃げて大迫の頭に。左隅に決まって勝ち越した。その後コロンビアに決定機を作られるも全員で守り試合終了。
2大会ぶりに勝ち点3を獲得した。

第2戦はセネガル。アフリカの身体能力に苦戦を予想。立ち上がりにクリアミスからのシュートを弾こうとした川島の前にいたマネにあたりゴール。先制を許す。日本は前半30分、ロングボールでサイドチェンジしたところから乾がシュート。同点に追いつく。後半、再度勝ち越しを許しながらも本田のゴールで再び同点。勝ち越すことはできなかったが勝ち点を4に伸ばした。

そして第3戦はポーランド。すでにグループリーグ敗退をしている相手にスタメンを半数入れ替えて望んだが攻撃にチグハグさが目立つ。ところが相手の攻撃にキーパーの川島が名誉挽回とスーパーセーブを連発。互いに膠着した試合をしていたが、後半途中に相手のFKからのセットプレーで失点。この失点によりもう一試合の結果次第ではグループリーグ敗退になる。当然攻めにかかる日本。ところが残り15分、もう一試合のほうで点が入ったことで勝負にでる。とった策はDF(ディフェンスライン)でのボール回し。しかし1点リードされている段階でのこの策はリスクがかなり大きい。それでも攻めにいってカウンターを受け失点することを避け、他力本願による決勝トーナメントにいくために苦渋の決断をしたのだ。そしてその策は的中した。

決勝トーナメント1回戦。ベルギー相手に下馬評を覆す試合をみせる。後半立ち上がりに原口が右サイドからのシュートで先制。わずか数分後に乾が中央からのシュートがゴール右隅に決める。ベスト8に近づいた時、選手交代したベルギーが襲いかかる。
アンラッキーなゴールで1点差とされると、数分後に同点に追いつかれる。そのまま試合が進み延長に入る直前にCK(コーナーキック)を獲得。ボールは相手のキーパーがキャッチ。その時だった。ベルギーの高速カウンターが炸裂したのだ。日本のベスト8の夢は潰えた。わずか9秒83。陸上の100m走1レース分。あっという間の出来事だった。

悔しい気持ちもあるけれどここまで戦った日本代表に対して感動をありがとう...

...と、今までのブログならここで終わる。

しかし、自分の核心はこれからだ。

初戦。立ち上がりのPKで先制し相手が1人退場した。にもかかわらず前半途中から劣勢に立たされる。勝ち越してなんとか勝利したが、もし11人対11人でそのまま行けば勝てた試合とは言い難い。もう少し後ろでボール回しをしながら相手を引き出し裏を狙うことをしても良かったのでは?正攻法から攻撃する以外にも選択肢を増やすべきだ。

二戦目。サイドの攻防がカギを握っていた。共にサイドからの得点はあった。スピードでは分が悪いため攻撃されると厄介だが、相手の守備に関してはつけ入るスキがあったのでロングボールでサイドチェンジした攻撃が効果的だった。しかし相手の裏をつく攻撃も織り交ぜ中央からの攻撃もやらないと。工夫が必要。

三戦目。リードされてからの試合の動きを見ていたがこの日の攻撃は上手くいかなく、決勝トーナメントにいくためには苦渋の決断だった...ではすまされない。ホントに自力で勝てなかったのか?

まずは気候。ポーランドのほうが鈍ると思われたが実際は日本も鈍っていた。予想外の暑さに準備が不十分とみれる。
試合はどうだろう。前半にチャンスはあったがパスを出さず自分でシュートを打つ選択をしたためチャンスを逸した。その後はなかなかチャンスに恵まれず。そして失点。いわゆる自力で動かせた試合を失ったことで他力本願を気にしだした。そこにもう一試合の動きが出たところで賭けに出た。

という結論から...と言いたいけど世界との距離を縮めるならここで闘わないと!
日本サッカーの未来は決勝トーナメント進出を進めないと話しにならないが、ボール回しが本意ではないと言っていたならなぜ勝負しない? もう少し一戦一戦に集中しなければならなかったのではと思う。

決勝トーナメント1回戦の相手はベルギー。
前半はほぼプラン通り。後半立ち上がりに立て続けに得点したのは意外だったがここまでは出来すぎ。しかしその得点差こそ危険なのだ。
相手は2枚替えしてきて高さのある選手も入れてきた。普通ならここで競り合いに強いDFを入れるべきだった。しかし後手を踏み同点に追いつかれた。
そして最後に待ち受けていたのは本当の世界のサッカーだった。電光石火のカウンターは10秒を切る大逆転劇。

確かに惜しいし悔しかった。でもまだまだ実力差があったと言えよう。4年後へ向けての課題はどこにも負けない運動量を作ること。次の開催地はカタール。冬開催とも言われているがとにかく走り負けないことがもう一度決勝トーナメントに行くためのキーワードになる。

ただし、アジアを突破してからだ!

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