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銀塩写真

写真部でフィルム現像・印画紙焼き付けを高校・大学でやっていました。
暗室の赤いランプの下で、定着液や停止液の酢酸の匂い
一日中水道を流したまま 焼き付け機の電灯が時間を切り取る呪文のように

フイルム写真は子供のピアノ発表会まで使った記憶が
デジタルカメラでフイルムを気にすることなく撮影が出来る素晴らしさに
即買いでデジタルの世界へ浸って行きました。

社会人になる頃に「写真館」のお手伝いを
大判の銀塩写真や1日にフルムを24本撮影とか
商業写真(カタログ・チラシ)の撮影も
写真学部がある大学の友達に紛れて写真の講義も聞いてまわった。

カメラ雑誌も全盛の頃で、大半が銀塩写真
シャッターチャンスがその人の人生を切り取る瞬間でした。

今では高画素器で撮影後にトリミング
パソコンで露出補正
印刷時にPhotoshopで体裁を整え
空だって被写体の質感だって自由自在
HDRを使ってフイルムでは撮影出来ない露出も

何でもありなのです

今更、「銀塩写真」なんてね。

そこには、心を惹かれるものがあると

AIやパソコンでは表現できない「神がかり」的なものが
銀塩の化学反応で湧き出してくる「時間の鼓動」
そこに魅力があるのだと。

デジタルカメラで「白黒モード」
富士フイルムのカメラで「フイルムモード」

暗室で始まった写真小僧には「何かが違う」のです
写真があまりにもデジタル的な綺麗さで
「時間の鼓動」が感じられない
その部分でフイルム好きが出てくるのだと思います。

写真の歴史的なもので「坂本竜馬」の写真を観ることがあります。
時間の流れでセピアに染まり、銀塩ならではの輪郭のファジーさ
でも、写真の向こうに「坂本竜馬」が活躍した時代が見える。

それが「銀塩写真」なのです。
若い人たちが楽しんでくれる姿が嬉しい。


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