見出し画像

トヨタ自動車は不良息子である日野自動車にさじを投げた、と見ていたけどトヨタ社長がその通りの本音を語る珍しいパターン

先日発表された日野自動車と三菱ふそうトラック・バスの経営統合。このニュースを見た瞬間「やっぱり不良息子にさじを投げたか」と思いました。でもどうせ企業側は「商用車の未来に向けて」とか「流通業界の発展のため」とかキレイごとを言って茶を濁すんだろうな、とも思っていましたが良い意味で裏切られました。

●日野自動車は完全なる不良息子

なぜトヨタ傘下の日野自動車が不良息子かというと
①業績が3期連続で赤字(▲1176億円)
②排ガスデータ不正問題(2000年から改ざんし続けていた)
③トヨタはトラックやバスなどの商業車事業は得意ではない
以上の理由から、トヨタ自動車は日野自動車をどうにか切り捨てられないか、をずっと考えていたのだと思います。ただ、日本国内の商用車は三菱ふそうトラック・バスの1社で、ふそうTBもドイツのダイムラーグループ傘下になってしまい「国産メーカーの消滅は避けたい」という国の意向が強くあったのだと思います。だから簡単には切り離せなかった。

●トヨタ佐藤新社長の素直すぎる発言

前社長の豊田章男時代から政府関係者と協議をずっと続けていたのだと思います。
「トヨタ自動車はトラック・バス事業から撤退したい」
「テスラに時価総額を抜かれ、EVでも出遅れ、日本の自動車産業が衰退してしまう」
「だから本業に集中したい」
「100%小会社ではなく、どこかと統合で、50%の持ち合いで勘弁してくれないか」
こんな交渉。これは想像ですが、たぶん合ってるw

5月30日、トヨタとダイムラーの共同会見があり、トヨタ佐藤新社長は意外にも素直すぎる発言してくれたので仮説の答え合わせができました。

「トヨタが持っているノウハウを活かすことが難しい。トヨタが日野自動車を支えていくには限界ということを正直に思っている」

トヨタ新社長の本音

いいねー。キレイごと並べると思ったけど、やるじゃん!

●ダイムラーにもメリットがある

ここから先は

677字
この記事のみ ¥ 150

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?