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感想文Vol.2~「イノベーター」で読むアパレル全史~

 週3で届く某新聞に載っていた本。興味があってすぐにネットで購入してみた。ファッションは好き(決してオシャレではありませんが)で、その歴史も知りたいと思ったのがきっかけだった。

 ファッションが社会に与えた影響をハイブランドからファストファッションまで幅広く取り上げている。知っているブランドや人物が登場するが、そのほとんどを知らなかったのでスムーズには読めなかったが何とか読みきった。

 「この世に新しいものなどない。ただ忘れられているだけだ」という名言が序盤に出てくる。納得したのは「一周回って」のような言葉があるからである。特にファッションはかつて流行したものが再流行することは多いように感じる。思えばタピオカだって私が学生の頃(約10年前)にも流行っていた気がするのでファッション以外のことにも当てはまるのだろう。

 環境に対する意識が広まってきたからか、今では「サスティナブル」「SDGs」「CSR」「エシカル」といった言葉は意味は分からなくとも耳にする機会も増えたように感じる。この本ではそういった環境への配慮をもっと前に実践していたブランドのことにも触れている。何がいつ注目されるかはわからないにせよ、様々な方向に興味のアンテナを張っておくのは、これからも重要であると感じた。

 イノベーターの中にはプレッシャーに押しつぶされてお酒や薬物に溺れていく人物も紹介されていた(中にはそこから復活する人にも触れている)。良い物、認められる作品を生み出し続ける難しさは想像もできない。長く成功している方は常識に捉われずに信念を貫き通してきたのだと思った。

 歴史を知ることは大切、とお世話になった人に教わったことを思い出した。かつての良いことも悪いことも、知っていることで、この先活かせる何かに繋げられるかもしれない。

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