毎月、NASA技術者・作家の小野雅裕さんと、大阪の隆祥館書店の名物店主、二村知子さんが、宇宙への航海に必携の本を一冊づつ紹介します。

Five Billion Years of Solitude : The Search for Life Among the Stars

五〇億年の孤独 : 宇宙に生命を探す天文学者たち
Lee Billings

地球ができて約50億年。いまだに地球生命は、他の誰とも会ったことがない。果たして、それはこの広い宇宙のどこかにいるのか・・・？本書は系外惑星や地球外生命を追い求める科学者たちのドキュメンタリー。科学者への徹底したインタビューに基づいて描かれ、本人の言葉も多く引用されている。科学的事実のみならず、科学者たちの人間ドラマも面白い。とりわけMIT教授Sara Seagerの夢、愛、冒険、そして別離のストーリーが心に残る。センスの良いタイトルはもちろんあの小説へのオマージュ。拙著「宇宙に命はあるのか」の５章はこの本を大いに参考にさせてもらった。