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ニュージャパンカップにザック旋風!いよいよオカダとの一騎打ち!4.1両国国技館

明日、4月1日。新日本プロレスの大一番が行われる。

IWGPヘビー級選手権試合

挑戦者ザック セイバー Jr VS チャンピオン オカダ カズチカ

この試合、どの辺が大一番なのか?まずはこの試合に至るきっかけのニュージャパンカップの話から始めよう。

新日本プロレスでは、春にニュージャパンカップ(NJP)というトーナメントの大会が行われる。このトーナメント優勝者には、4人いるヘビー級のタイトルホルダーの1つに挑戦できる権利が与えられている。どのタイトルに挑戦するか?それは優勝者自身が決定できるものだ。トーナメントゆえ優勝には全勝必至。このトーナメント出場メンバーは、それぞれに戦いのテーマを持つ。

まずは優勝候補筆頭の内藤哲也。

現在ノンタイトルながら一番人気の制御不能のカリスマ。間違いなく新日本プロレスのトップレスラー。内藤はタイトルが無くても魅力的な挑戦と話題に事欠かない。恒例の1.4東京ドーム大会でオカダに敗れ、次のストーリーが待たれる。優勝ならばどのタイトルに挑戦するのか?優勝候補の筆頭の戦いには否が応でも注目が集まる。

ゴールデン☆ラヴァーズ復活!シングルでもゴールデンスター飯伏幸太。

今世界中のプロレス界で絶大な人気を誇るケニーオメガ。そのオメガと共に新日本プロレスにやって来た飯伏幸太。かつてインディ団体でタイトルを取った評判のタッグ屋だった飯伏とオメガは、新日本プロレスでも活躍。その後お互い別のプロレス道を歩み別れた。そしてオメガは世界的な認知のスター選手に。飯伏の期待は常に高く、注目を浴びながら実績が付いて来ない。抜群の身体能力、豪快で美しい飛び技、強烈な打撃…どれをとっても一流なのは間違いない。あとはタイトルが欲しい。今回、飯伏はオメガとの劇的な抱擁により、オメガとのタッグチーム、ゴールデン☆ラヴァーズが復活!オメガの隣に並ぶため、箔を付けたいところ。実力は充分!

100年に一度、再び。棚橋弘至。

ここ最近の棚橋は我慢の時期が長かった。現在の新日本プロレスの礎を築いた功績はあまりに大きい。しかし、その分長年戦ってきたダメージも大きく、特にヒザはいつも爆弾を抱えている。棚橋が作ったIWGPヘビー級チャンピオン最高防衛記録は11回。現在オカダの防衛が10回。あと1回で防衛記録が並ばれる。最高防衛記録を自身の力で止めたい棚橋。NJPの直前はヒザのケガでの長期離脱が有り、復帰のタイミングでトーナメントが始まる。もう一度、最高に輝く棚橋が観たい。オカダの防衛記録を棚橋は阻止できるのか?

他にも注目テーマは目白押し。

2年連続準優勝のバッドラックファレ、今年こそ優勝なるか!/15年目にしてヘビー級に転向のタイチはどんな試合をするか?/人気、実力とも急上昇!あとはタイトルが欲しい、ジュースロビンソン!などなど。

テーマが盛り沢山のNJP。多くの激闘を制し優勝したのが、ダークホース ザックセイバーJrだ。

実は長々書いた注目選手、内藤、飯伏を倒し、内藤のユニット「ロスインゴベルナプレスハポン」のメンバーSANADA(も優勝候補)の内藤の仇討すら退け、決勝では棚橋をも倒した。しかも全部の試合が締め技によるギブアップかレフェリーストップだ。

ザックは関節技、サブミッションホールドを得意とするイギリスの選手。所属は新日本プロレスではない。どんな体勢からでも関節を取り、素早い体の移動で捕れる関節を次々と決めて行く。常に動き続けるサブミッションはプロレスではあまり見ない。体系はレスラーとしては極めて細く、体重で言えばジュニアヘビー級の中でも軽い85Kg。にも関らず体重差をものともせずに締め上げる。締め上げられた者の悲鳴、観たことのない腕と足の決め方、全く身動きできない対戦者はレフェリーストップかギブアップしかできない。試合終盤、極めに入った時の説得力はハンパがない。どの会場も騒然の結末だった。あんなに細い体で、見事に手足を縛るフィニッシュは衝撃以外のなにものでもない。去年のG1(新日本プロレス最大のシングルリーグ戦)で初参戦し、大物喰いで注目されたが、今年のザックはG1の時より圧倒的に強い。

今の新日本プロレスには多くのユニット(派閥)があるが、親日トップレスラーといえば内藤であり、飯伏、SANADA、棚橋である。これだけの親日トップレスラーを倒したザックセイバーJr。これでオカダを倒してしまえば、完全なる新日本プロレスの制覇に当たる。これまでも多くの外敵が新日本プロレスに来たが、こんなに短期間にシングルマッチでトップ選手を倒しまくった選手は記憶にない。

今はユニットでの活動がピックアップされるため、新日本プロレスという枠組みでの視点が少ないが、今回のザックは新日本プロレス自体の牙城を崩す外敵だ。オカダがザックにタップするような事があれば、新日本プロレスの看板の崩壊にも繋がってしまう。

レスラーたちの様々なテーマを締め殺してNJCを優勝した外敵ザックセイバーJr。オカダに求められるのは辛勝ではない。説得力のある圧倒的な強さの勝利だ。オカダは新日本プロレスのプライドを試合でどう表現して魅せるのか?最強の象徴オカダすら締め壊し、ザックは新日本プロレスを未知の混沌へと導くのか?奇しくもザックとオカダは同年で共に30歳。

絶対王者オカダ VS 究極のサブミッションマスター ザック

桜舞う4月1日、両国の地で向か合う。どんな結末も嘘に出来ない戦いが行われる。

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