Blue Spots 冒頭案(二回目)

カウントダウンが見えた。

パタパタ時計のように数が降ちてくる。


始めは100だったが今90を切った。

最後に思うことは何かな。


今は何も思い浮かぶこともなく、数を数えている。何か思う事は本当に無い?

あぁ、最後に口にしたのは一口のリンゴジュースと青がきれいな錠剤だったな。


ありがとう。

もう何も見えてこない。数だけを数えている。

そうかあの薬のせいだった。これで良かったと思う。

ありがとう。

もう浮かぶことが何もない。静か。

数だけが続いているけど、数えてすらない。


ありがとう。

もう、ありがとう。

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