森保監督は名監督だと思う理由

2022年12月6日クロアチア戦が終わった。ワールドカップは終わっていないが、日本の敗退は決まった。まだこの現実を受け入れられず、YahooニュースやYoutubeで選手のコメントや考察動画で色々な意見を見ている。それらの意見は大きく分けて二通り。感動をありがとう、というものと、森保監督ではもう先が見えないから新しい人を呼べというものと。特に消極的な意見の中には、この4年間日本代表はまったく進歩しなかった、というものまであった。日本代表はダメなのだろうか?森保監督はダメなのだろうか?そうではない、と強く感じる自分なりの理由を、忘れないうちに書き付けておきたい。ちなみに自分は元サッカー部でもなんでもなく、小学校5年生と6年生の時にクラスのみんなと毎朝のように遊びでサッカーをし、20代前半に草サッカーを週一程度していた40代男性である。

理由1.一部のスター選手に依存したチームではなく、メンバー全員参加型の勝てるチームを作り上げた。

日本代表に選ばれるような人たちは、当たり前のことだが運動神経お化けである。自分の町では自分以上にサッカーがうまい人がいなかったのではないか。もちろん、大器晩成型で十代後半から伸びた人もいるのかもしれないが、基本的にサッカーについてそれぞれ一家言を持つ人たちの集まりだ。そしてそれぞれ異なる戦術のクラブに所属して活躍中であり、自分をクラブで使うように使ってくれたら、日本代表でも大活躍できる、ともしかしたら思っている。しかし、ここが難しいのが、11人全員日本人の集まりでチームを作らないといけない。いくら所属のチームで素晴らしいパフォを見せたとしても、チームスポーツは他のチームメイトがいてこそだ。他のチームメイトが自分の思うように、プレーしやすいように動いてくれたらそれは万々歳だが、そんなことはあり得ない。そんな中、連れていく26人を選び、スタメンを選ぶ際に、今までのワールドカップの選手選考との違いに気が付いた。中田ヒデ、本田、のような日本国民誰でも名前を知っている超スーパースターは、今回の選考には出現していない、ように感じる。

なぜか。

この4年あえてスター選手が出現しないようにしたのではないか。言い換えるなら一部の選手のみに依存しないように心がけたのではないか。できるだけ大勢の人にチャンスを与え、スタメンを11人だけに特定せず、なるべく多くのメンバーがスタメンになれるチームを作り上げた。客観視、公平さという良い監督にふさわしい資質があったのではと推察する。

ネットの記事では、各選手ひとりひとりとの対話をこれほど重視する監督はいない、と書かれていた。メンバー全員が、選考や戦術について内心ではどう思っていたのかわからないが、基本的にこの監督についてゆく、監督を勝たせたい、と思っている時点で、すでに名監督と言っていいのではないか。実際、今大会でチームの不協和音に関する報道をほとんど目にしなかったように感じる。先回大会のハリル監督解任騒動とは大きな違いだ。

吉田選手は、クロアチア戦を終えた晩、チームメイトとは話せたが森保さんとはまだ話せていない、泣きそうだから、と言ったという。そんな風に愛と尊敬を受ける監督である、ということそのものが、勝ち負けを抜きにしても素晴らしい監督であるという証明だと思う。

そして実際、ドイツとスペインに勝った。はっきり言って、誰も予想していなかった。Britain Got talentでスーザンボイルが出てきた時くらい、誰も勝利を予想していなかった。

しかし、森保監督は自分とチームを信じて、勝つための全員参加型のチームを本番でフル稼働させた。

あらためて、名将と呼びたい。

理由2は、また後日。




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