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茶色くないお茶

お茶の色を訊くと大方は緑だと答えるし、それは緑茶だと大枠に片付けられてしまう。緑と答えたお茶が好きな方なら煎茶とか碾茶を挽いたアレとかを思い浮かべるでしょう。

お茶の色は緑だと答える人が大多数になるまでに煎茶は浸透している。飲んでいるかは別として。


そんな緑色したお茶にも色々あって所謂煎茶以外だと水色は緑ではない。厳密には煎茶すら緑色しているものは少数派で、泥や粉と呼ばれていて紅茶でいうとDustの様な形状のこの煎茶の水色は紛れもなく緑色をしている。抹茶で誤魔化した類ではない。そして鮓屋で出るお茶は、これじゃないかと踏んでいるが訊こうにも‘これは泥ですか’なんて訊けはしない。


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三寸を超える乾燥茶葉からは、透明感ある薄い緑色の水色のお茶。独特な青さが癖になる様なならない様な不思議な味わい。

太平猴魁



冒頭の画像のお茶を淹れてみると、水色は透明で薄く黄色味がかっている。茶葉自体が緑色より黄色に近い珍しいモノらしい。

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日本の煎茶と違った味わい。20年近く前に飲んだ安吉県のお茶に何処と無く似ている。高原を吹き抜ける涼風の様な爽やかさや真竹を割った時の青いのにスッキリした香りに似ていて癒されたものだが、安吉のヤツは色が随分となま白かった気がする。そして何処と無くGinkgoっぽかった。

お茶ではないが隈笹茶やGinkgo茶は、独特の苦みや香りが好きで緑茶より好む。自分の中では緑茶の地位は低い。嗜好品だと云えばそれまでだが何か物足りないし淹れたら最後、短時間で飲み干さねば味と香りが嫌に変わってしまうので一週間に一回程しか口にしない。

文字通り茶の色をしたお茶が自分は好き。

(茶色い)青茶>紅茶>>黒茶>>>白・黄・緑茶といった具合に。

お茶の話、特に水色の話題になると、その昔お茶は緑っぽい色してるのに別の色を茶色と云うは此れ如何にと祖父に訊かれた事を思い出す。いつも問答や頓智話ばかりするけど、自ら答えを明かさない人だった。コチラが答えれなかったら忘れた頃に問うて来るけど大体の問いの答えは日常に転がってるのでふとした事でハッと気付くがお茶の色は当時、答える事が出来なかった、。、

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