ノラ子猫あずかり日記 17       (猫小屋の引き出しフェンス)

ノラ子猫達を我が家であずかる事になってもうすぐ3ヶ月になる。

最近、子猫達は猫小屋のトイレを使っていない。 隣の林の中が彼らのトイレの場所になっているようだ。

「雨の日でもトイレは外に行くので、身体がぬれて猫小屋に湿気が溜まるねー」

雨の日に猫小屋の中の湿度計を見ると湿度100%を表示している。


冬場の湿気は底冷えする原因になるので、ビニル温室で作った猫小屋の正面扉を開けて換気してやりたい所だ。 

しかしビニル温室の扉が開いたままだと、子猫達が扉から物置きの中に出てこれるので物置きの中を自由に歩き回ってしまう。

室内には病気の老猫がいるので、掃出し窓を開けて物置きに入る時に、すれ違いで子猫が室内に入ってくるリスクは避けなければならない。

そこで猫小屋の前をフェンスで囲ってやれば、子猫達が物置きの中に出れる範囲が制限できて、換気ができ、毛づくろいのスペースも確保できると考えた。

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物置きの中は広くないので猫小屋の前にフェンスを固定したくなかった。

「キッチンシンク下や冷蔵庫の引き出しのように、エサやり時に押し込んでフェンスを片付けれるように出来れば良いね。」

なんとなく、引き出し用レールを猫小屋側面に取り付ければ、前面と側面にフェンスを貼って【引き出しフェンス】ができそうだとイメージできた。

さっそく、猫小屋湿気の換気のために【引き出しフェンス】の製作に取り掛かる事にした。


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まず、猫小屋正面の外側寸法と同じ大きさで長方形の木枠を組み立てた。

この長方形の木枠は引き出しの正面枠になる。

引き出しの軽量化を考えて正面枠は、胴縁材を使って作る事にした。

次に、この正面枠の両側にスライドレールを取り付けるが、強度が必要なので垂木材を使った。

またスライドレールの長さは、猫小屋側面の奥行き長さより少し短くした。

正面枠を猫小屋の前面にクランプを使って仮固定して、正面枠の側面にスライドレールを取付ける位置を確認して、左右同じ高さになるように垂木材のスライドレールを固定した。

これで「引き出し本体」が完成した。

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最後は「引き出し本体」を引き出す時にスライドレールの動きを支える、ガイドレールを猫小屋の側面に固定する。

ガイドレールは「引き出し本体」のスライドレールと同じ垂木材を使った。

仮固定していた正面枠のクランプを外して「引き出し本体」を滑らせてみると、スライドレールが上に跳ね上がってしまい、上手くスライドが出来ない。

実際に動かすためには、スライドレールを上下2本のガイドレールで挟んでやらなければならない事に気付いた。

さっそく、上側のガイドレールを追加固定して動きを再確認してみた。

「引き出し本体」前後方向のスライドは上下に外れる事なく動かす事ができるようになった。

しかし、「引き出し本体」は横方向に150cmと横長いため左右の引き出し量に差が出て、斜めに引き出してしまうとガイドレールから「引き出し本体」のサイドレールが外れてしまう事がわかった。

サイドレールの外れを防ぐために、猫小屋に固定した上下のガイドレールの側面に板を貼って塞いでみた。

もう一度「引き出し本体」を動かして確認すると、サイドレールは上下左右に囲まれた中で動くようになったので、引き出しの左右量が違って斜めに引き出しても、ガイドレールから外れることなくスムーズに動くようになった。 

これで「引き出し本体」と猫小屋の「ガイドレール」の位置が決まったので、【引き出しフェンス】の骨組み構造が完成した。


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次は、この「引き出し本体」に、フェンスを取り付けて【引き出しフェンス】の完成になる。

まず、正面のフェンスはエサやり時にフェンスが邪魔になるので『脱着式フェンス』の仕様で作る事にした。

『脱着式フェンス』は正面枠に簡単に取り付けができて、通常は外しておけば、エサやりで邪魔にならない仕組みだ。

そして、側面のフェンスは「引き出し本体」に固定して、引き出しと同時に側面フェンスが出てくる仕様にした。

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材料費を抑えるため、フェンスは100均で揃えることにした。

「引き出し本体」の正面枠に取付ける『脱着式フェンス』は、開口部の横方向が150cmもあるので
2枚に分割して作ることにした。

まず、「引き出し本体」前面枠と同じ作り方で、左右2分割できる寸法の前面枠を胴縁で作った。  

この前面枠が『脱着式フェンス』の本体になる。

『脱着式フェンス』は、「引き出し本体」の前面枠に、上から引っ掛けて取付ける方法にした。

この方法だと簡単に取付けるできるが、子猫達にはフェンスの重みがあり、持ち上げて外すことが出来ない仕組みになっている。

胴縁で作った前面枠の木枠に、100均のフェンスを結線バンドを使って固定して『脱着式フェンス』が出来上がった。 

同じ物を2枚作り、「引き出し本体」の正面に取り付けてみて『脱着式フェンス』の収まりを確認すると、なかなか良い仕上がりになった。

【引き出しフェンス】として、前面と側面にフェンスが付いている状態での作動確認してみると、以外にも軽くスムーズに動いてくれた。

さらに、【引き出しフェンス】を引き出した上面には、45×60cmのフェンスを3枚おいて子猫達の抜け出し防止対策をした。

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【引き出しフェンス】を引き出して、ビニル温室の換気をしてみると、子猫達がビニル温室から出て来てフェンスの中を歩きまわり、そのうちに腰を下ろして毛づくろいを始めた。

子猫達にも気にいってもらえたようで、教えなくても自分達で学んでいく姿に頼もしさを感じた。


ーーー つづく ーーー


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