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48弾のイベントサイクルの話

夜刀うららがプレイヤーとして収録されるようになってからは、すっかり忘れ去られたものと思っていた有色ク・リトたちが各色のイベントとして収録されるようですね
 
無色のノルデンも含めて各色で共通の常在能力と、少し懐かしさを感じさせてくれたイベント能力を持っています。各カードに付いて評価する前に前提としてパワー査定の概念について触れておきます

パワー査定について

もともとZ/Xの前にブロッコリーさんが出してたディメンション・ゼロで使われていた概念ですが、ざっくり言うと「コストあたりのパワーが決まっていて、なにか能力を得るとその分だけパワーも下がる」というものです
パワーの下げ幅が大きければ、得られた能力は強いという見方もできます
 
D-0ではプレイするコストと移動するコストの二つのコストがさらに有色コストと無色コストを含んでいて算出に手間もありましたが、その点で言えばZ/Xのパワーは簡単です
 
Z/Xのパワー = {500 + (コスト * 1500)} - 能力に応じた査定
 
この計算式に基づいて、能力を持たないゼクスであれば
5000 = 500 + (3 * 1500) = 500 + 4500
6500 = 500 + (4 * 1500) = 500 + 6000
8000 = 500 + (5 * 1500) = 500 + 7500
 
このZ/Xというゲームの黎明期は能力を持たないゼクスも多数いましたのでこういう計算式になっていますが、最近はどちらかと言えばコストあたり1500分のパワーがあって、何も能力を与えられなければ代わりにパワー500を得られると言った方が適当かもしれません

そして、例えばレンジ2を持つゼクスと比べると
3000 = 5000 - レンジ2のパワー査定
4500 = 6500 - レンジ2のパワー査定
6000 = 8000 - レンジ2のパワー査定
つまりレンジ2はパワー2000分の価値があると言えます

またゼクスのパワーだけでなく、単純な効果ならばイベント能力もコストに正比例しています。例を挙げると赤のダメージを与えるイベントがあります
コスト1で3500ダメージ
コスト2で5000ダメージ
コスト4で8000ダメージ
コストあたりの数値を見ると差分は1500ずつで、パワーとダメージを比較すると能力を持たないゼクスよりもイベントそのもののコストはひと回り小さくなっています。これらを基準に、なにか制限や限定的な条件が付いたりすることで使用コストが軽くなったり威力が上がったりもしますが、イベントの効果もパワー査定の概念を当てはめてよさそうですね

参考までにこちらが生きてる石炭こと、クレオパトラです
ゼクスの能力になっても、効果によるダメージや使用コストはイベント能力と同じ数値であることがわかります

さて、ここまででだいたいイベントの強さの評価基準を持てたと思いますので、新イベントを眺めに行きましょう

イベント見本

テインの叫び

シャトラの蠢き

シャンブラの囁き

テゴスの呼び声

ツァトーグの接触

ノルデンの狂気

比較対象と評価

サイクルとして共通しているのは、自分か相手のいずれかでもライフにダメージを受けていたらコストを支払わずにプレイできる常在能力と、イベント能力を解決するとそのターン中は同名がプレイできなくなること
 
リンクゼクスの持つ起動能力「レイド」のようなイベントですね
個々に持っているイベント能力の効果は黎明期のカードを彷彿させます
テインの叫びを例に挙げると、効果で見ればしゅほうはっしゃー!でコストを見ればラブリーハグ

しゅほうはっしゃー!とラブリーハグを比較すると、対象のゼクスがスリープしていないと使えないことがコスト1分の査定で、そのことと同名プレイ不可になることも同等の価値と言えそうです
 
では他の色もコストや効果が近いカードを挙げましょうか

帰還の奏曲が収録された当時、コスト7のゼクスは1体しかおらず、コスト6以下を戻せるならほぼすべてのゼクスが射程内でしたので、現在と当時のカードパワーの差を考えればこんなものでしょう

赤のしゅほうはっしゃー!と比べてチェインバインドは数字が低くなっています。そういえば黎明期には色ごとのカードパワー差もありましたね

リソースに同色を要求することも含めてテゴスの呼び声は令和の月影葬送牙ですね。コスト上限については上述の通りですが、帰還の奏曲には同色要求がないのは黒の破壊に比べて青の手札戻しが軽視されていたためです。同等の効果に見えて青と黒ではコスト1分の差が付いたりしていました

気を取り直して緑に行きましょう。黎明期にあったコスト3~4相当かつ成分無調整な感じの除去と言えば、フリーカードにも収録されていましたね

…………あれ、おかしいですね? 効果が違います。現代Z/Xでリソースが関わる能力は、たとえ除去でも警戒されて別の能力に差し替えられたんでしょうか。効果の近いカードとなるとこちらですね

ふざけてんのか? ユーザー馬鹿にしてんのか?
なんでコスト3も支払った上でコスト1より見える範囲が狭いんだよ!
パワー査定これどう考えても間違ってるだろ

コスト5能力なしパワー8000のバニラに娑伽羅のお願いを付けただけでは弱すぎるってことで、後からリビルドされてリソース送り除去までもらった前例があっただろ。そこからすればツァトーグの接触がコスト3でデザインされてるのは弱いなんて評価でも甘すぎるぞ

ミッドナイトエンペラーが破壊であることを考えると、直接トラッシュに置くのはその上位に当たるのでノルデンの狂気のコスト3は妥当なんじゃないかと思います。これは同等の効果であるシエアガの自動能力がパワー3000相当のパワー査定となっていることも含めての評価です

個人的な感想

共通の能力は面白いと思いますよ、レイドのようにお互いアグレッシブなプレイングを目指してればインセンティブ(報酬)を得られるデザインになってるのは、いろいろと理にかなってます
 
また構築上で「強いカードだから4枚にしよう」と「手札にでもイグニッションでも2枚目以降を引いたら無駄になるから1~2枚にしよう」のジレンマがあって悩ましいのも、ユーザーごとに違うデッキレシピを見られそうで話題にもできます
 
ツァトーグの接触がクソ弱いこと以外は好印象です
僕は基本的にカードのこと褒める方向で評価して、デッキに採用しない理由も「他の候補がもっと強い」とか「今は効果的に使える局面が少ないけど、環境が変われば採用するかも」とか表現するようにしていますが、こいつは明らかに弱い。盲執の絆だって見せるの5枚なんだぞ

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