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No.159 2003年~2004年 執筆指導『新聞広告で見つけよう!』全5巻の出版 

 2003年の春頃だったと思いますが、くもん出版の方から子ども向きの「新聞広告の歴史」に関する書籍の執筆指導をしていただけないかという依頼がありました。まず、お会いしてどのような内容をどのように関わったらいいのかを説明頂き、意味があり面白そうな書籍だと認識しましたので、学院から許可を頂き勤務外の仕事として自宅で取り組むことになりました。
 今回この仕事に関心を持ったのは、資料協力に羽島知之氏が関わっていらっしゃったことです。羽島氏は新聞資料の収集ではとても有名な方で知られていました。今回出版された書籍に羽島氏は次のように紹介されています。「東洋文化新聞研究所代表、紙の文化資料館所長。東京生まれ。日本新聞資料協会常任理事、新聞博物館特別専門委員などを歴任。新聞、号外、関連記事などからなる『羽島コレクション』は膨大な量にのぼる。著書多数。」
 羽島氏と一緒に仕事ができることをとても誇りに思いました。くもん出版からの構成案がとてもしっかりされていましたので、それに基づいた内容を私の視点で捉えさせていただきました。

 全5巻はこんなコンセプトでした。
『新聞広告で見つけよう!―明治から平成―くらしのうつりかわ』
 時代を読み解くヒントやエッセンスが凝縮された新聞広告は、くらしのうつりかわりを知るのにはまさにうってつけの資料です。衣食住はもちろん、身近なものやサービスなど、さまざまなジャンルの新聞広告について、何が書いてあり、どんな時代背景だったのかを分かりやすく解説し、明治から現在までの日本人のくらしを探ります。子どもからおとなまで、新鮮な驚きと発見をしながら楽しめるシリーズです。
1巻 食べ物
 文明開化のころから大きく変化しはじめた日本人の食生活のうつりかわりを、洋食やインスタント食品、お菓子、清涼飲料の広告から探ります。

2巻 電化製品
 今では生活にかかせないものとなった電化製品。登場する前はどんなものを使っていたのでしょうか。また、いつごろから広まってきたのでしょうか。テレビ、洗たく機、そうじ機、冷暖房機などの広告から解き明かします。

3巻 ファッション
 子ども服やふだん着、はきものなど、和装から洋装への変化や流行のうつりかわりを実際のイラストや写真が使われているさまざまなジャンルの広告から感じ取ることができます。

4巻 乗りもの
 どんどん発達する鉄道や飛行機、自動車などの広告から、わたしたちのくらしに欠かすことのできない乗りもののうつりかわりを探ります。めざましい発達をとげた交通の歴史が見えてきます。

5巻 遊び・レジャー
 コンピューターゲームがなかった時代の子どもの遊びや、娯楽が少なかった時代の音楽、旅行、スポーツなどはどんなものが流行していたのでしょうか。時代ごとに広がっていく、人びとの楽しみを知ることができます。

 情報学習として新聞広告の果たす役割だけでなく、5年生の産業学習、6年生の歴史学習でも活用できます。家族で学び合うことにも大きな役割を果たすことができました。

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