見出し画像

ベルばらメシの時代のお話だよ!フランス映画「デリシュ!」

こんにちは。あるいはこんばんは。おしゃま図書です。
先日、久しぶりに公開してすぐのフランス映画を観ました。
「デリシュ!」です。


いやぁ、面白かった!
「フランス料理」は今では世界遺産にもなっているわけですが。
これは1789年、フランス革命前夜を舞台にしたお話。

ジャガイモは今でこそ、フランス料理によく使われる食材ですが、当時はまだ、食用にはなっていませんでした(当時は花を観賞していた。アントワネットもジャガイモの花の模様のドレスを着ていたらしい)。ルイ17世も飢饉による食糧難をジャガイモで解決できるのではと、栽培を推奨し、パルマンティエ博士がジャガイモの普及に努めていて、今でもジャガイモのグラタンに「アッシ・パルマンティエ」という博士の名を冠した料理があるわけです。ジャガイモがもっと早く普及していたら、歴史は違う方向に変わっていたかもしれないわけです。

そんな、革命前夜のフランスで、宮廷のお抱え料理人であったマンスロンが、あろうことかジャガイモを使ったレシピを考案し、クビになるところから物語は始まります。

厨房で、「香辛料で味をごまかすな!」と言っているマンスロンは、「素材の味」を大切にする、革新的な料理人であることがわかります。さらに、その息子は、ルソーの本に感化され、啓蒙主義に傾倒しています。
最初はお抱え料理人を干されたことで腐っていたマンスロンも、やがて、自らの料理をおいしいと思ってくれる人たちに食べてもらいたいと考え、「レストラン」を作ります。料理もおいしそうだったし、なかなか見応えのある映画でした。
もっと早く公開されていたら、アリアケパンチ第2号の特集「ベルばらメシ試論」にも書いたのになぁ。なんて思いましたです。

フランス革命時のフランス料理について書いた第2号


たかが料理。されど料理。剣ではなく、料理人を幸せにもするし、人を殺すことだってできる(毒を盛る、という方法でね)。
久しぶりに映画を観てパンフレットを買ってしまいましたよ。
佐藤久里子さんの文章って、いつ読んでも素敵だなぁ。


この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?