見出し画像

セノーテダイビング【元セノーテガイドがオススメするセノーテ紹介!】 その4 セノーテダイビングのルール

前回、一般の方が潜るセノーテでのダイビングは、

カバーンダイビングの体験ダイビングと説明させて頂きました。

今回は、この体験カバーンダイビングの特殊なルールについて説明させて頂きます。

基本ルール

セノーテの中でダイビングする時に絶対にしてはいけない6つのルールがあります。

1. ナイフの持ち込み禁止

なぜ、ナイフの持ち込みがダメなのか?

それは、カバーンラインというラインは水面があるところから、洞窟の中の奥まで敷かれているので、万が一間違って切ってしまうと、水面がある所までの指標を見失ってしまうので、そうなると命に関わります。

なので、ナイフの持ち込みは禁止です。

2.グローブの着用禁止

グローブの着用禁止な理由としましては、基本セノーテの中にある物は触る事が禁止されています。

なので、グローブをしていると、セノーテのなかで何かを触る気でいると思われる為、グローブを付けずに行く事で、『私は中にある物を触りません』という意思表示にもなりますので、グローブは着用せずに行きましょう。

3.シュノーケルの装着禁止

ゴーグルと共に付いているシュノーケルですが、セノーテでのダイビングでは必ず外して頂きます。

天井近くをダイビングする際に、シュノーケルが鍾乳石に当たり、鍾乳石を壊してしまう恐れがありますので、シュノーケルは必ず外していきましょう。

4.オクトパス、残圧ゲージ類をぶら下げない

セノーテの中に敷かれているカバーンラインにオクトパスやゲージが絡まってしまう恐れがあり、それによる機材の損傷の可能性があります。

私も実際にガイドをしていて、目の当たりにしたのですが、別のグループのダイバーがオクトパスをラインに引っ掛け、自分では前に行けなくなった理由が分からず、パニックになっていました。

なので、必ずダイビングする前にはオクトパスとゲージ類はしっかり収納して行きましょう。

5.鍾乳石を触らない、握らない

天井からつらら状にある鍾乳石ですが、1cm伸びるのに約100年の歳月がかかっています。

水中にある鍾乳石は、約1万年前から形、姿が変わらず残っているので、これを握って壊してしまう事は、その歴史を壊してしまうことになります。

なので、絶対にこのルールを守らなければいけません。

6.落書き禁止

セノーテの中にある物に落書きはしないでください。

自然の中にお邪魔させていただいているので、敬意を持って何も残さないようにしましょう。

あと、セノーテの中にある物を持って帰るのも禁止です。

グループによるガイド

セノーテの中でのダイビングは必ず、ガイドが先頭に立ち、その後ろに一列になってダイビングを行います。

先頭のダイバーは必ず、フルケーブの資格を持っていて、尚且つダイブマスター以上の資格を持っている方のみがガイドとして先頭に立ちます。

その、後ろに最大4人までのダイバーを引率できます。

前にいるダイバーとの距離は約2m間隔で離れてダイビングを行いましょう。

水中シグナル出し方

水中の中は暗く、通常のハンドシグナルでは見えないので水中ライトを使ってコンタクトを取ります。

先頭のガイドがシグナルを出すのでそれに答えます。

1. OK(大丈夫ですか?、大丈夫です!)

これは、持っている水中ライトを円を描くように回し、ガイドに伝えます。

2.ATTENTION(注目)

注目して欲しい時などに、ガイドが出すシグナルでライトを横に振ります。

後ろにいるダイバーも何かあればこのシグナルを使います。

3.EMERGENCY(トラブル 緊急事態)

もし、何かトラブルが生じた場合はライトを四方八方に降り、トラブルをガイドに伝えます。

そして、トラブルがあった箇所をライトで照らし、もう片方の手の指で問題の箇所を指差してください。

その他のシグナルは、明るい水面下でハンドシグナルとなります。

タンクの残圧管理

セノーテダイビングでは残圧管理が物凄く重要になってきます。

最後に上がる時には、タンクの残圧を必ず3分の1は残った状態で終了しないといけません。

これはなぜかというと、万が一の事を想定して、残圧がギリギリでダイビングした場合、何か途中でトラブルが起こって残圧が少ないと水面に戻れなくなってしまう可能性があります。

なので、セノーテダイビングでは3分の1ルールがあります。

まず、満タンのタンクには3000psi /210barあります。

この3分の1を使った時点2000psi /140barにグループの一人でも達した場合その人を基準にそのグループはUターンします。

なので、2000psi /140barに達したダイバーは必ずガイドに教えてください。

そして、水面近くのエキジット(出口)で1000psi /70barが残っている状態でダイビングを終えます。

日当たりのあるエリア

基本的にカバーンダイビングは日の光が差し込むエリア内だけでのダイビングですが、水中ライトはダイビング中ずっとつけっぱなしにして、絶対に切らないようにしましょう。

中性浮力とトリム

セノーテの中にはシルクと呼ばれる、白い粉が水底に積もっていて、これを万が一巻き上げてしまうと、水中が濁ってしまい、後ろにいるダイバーは何も見えなくなってしまいます。

なので、必ず巻き上げないように中性浮力を保ち、フロッグキックをしてしたのシルクを巻き上げないようにしましょう。

中性浮力コントロールとは?

水底にも水面(天井)にも着かない中間の位置を呼吸でコントロールして保つ事。

フロッグキックとは?

この映像のように、カエルの足の使い方のように後ろに向かってフィンを蹴ります。

制限

カバーンダイビングでは、ダイバーが二人並んだ状態でもダイビングできる所しかダイビングを行いません。

なので、人一人がギリギリ通れるような所には行きません。

カバーンダイビングはカバーンラインがある所でしかダイビングできません。

この先は行かないでという看板がある先には行かないようにしましょう。

いかがでしたか?

今回はセノーテダイビングのルールについて細かい所まで説明させて頂きました。

通常のダイビングとは全く違うので、是非、このコロナショックの後にはカンクンに旅行に行き、セノーテでダイビングしてみて下さいね!

では、また!

¡Pura Vida!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?