日本の薬物政策とADHD治療薬

おはよう御座います。今日はしばしば誤解を受けがちな中枢神経刺激薬についてお話したいと思います。

まず悪名高い覚せい剤 メタンフェタミン アンフェタミンなどはWHOが定めるATCコードとしてADHD 注意欠陥・多動性障害への適応が認められ実際に処方をされている国もあります。

解剖治療化学分類 (ATC分類)

N06B 神経刺激薬、注意欠陥多動性障害(ADHD)用薬と向知性薬 

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デキサンフェタミン Adderall アデラルで有名ですね
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メタンフェタミン       Dexotin   アメリカでは重度のADHDに処方されます
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メチルフェニデート リタリン コンサータ
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アトモキセチン ストラテラもこの分類です
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デクスメチルフェニデート メチルフェニデートの光学的に一番効くもの
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リスデキサンフェタミン ビバンセ 血中でアンフェタミンへ変化

皆さん覚せい剤は悪、薬物乱用は悪と厚生労働省のいうとおり思い込んできましたよね?もちろんADHDだからしかたなく飲まなきゃやっていけないのも当事者として十分理解致しております。ADHD症状があり日常に支障をきたしているから、だからこそ中枢神経系興奮薬を積極的に第一選択薬にすることが世界のADHDの治療の真実であり薬物アルコール処方薬乱用(今は物質使用障害といいます)を持つ方の40%はADHDのDSM5での診断基準を満たし高率に併存します。

たとえ常用量を正しく使ったとしても個人差により耐性の高度な構築や自己治療仮説のもと闇の社会との結びつきでメタンフェタミン、アンフェタミンに手を出す潜在的なADHD患者やすでに診断済みの患者は少なくありません。そのためにもコンサータ、リタリン、ビバンセ、アデラルなどの世界で医学的に有効とされる処方される医薬品でその欲求をできる限り抑える必要があります。

覚せい剤は摂取方法や個人差がありますがADHDを持つ限り治療効果程度しか有効では無いと思われます。

アンフェタミンの覚せい剤取締法での規制は、ビバンセ服用にあたり大きな尿中排泄で検出されることから法的矛盾をはらみ、先のADHD適正流通システムによる診断処方に行き着くまでのハードルをむやみに上げたことがさらなる闇社会への資金を流すことになります。誤って立件された場合の社会的損失は大きく社会的信用を失わせるような日本の薬物司法制度は世界に比べて30年は遅れています。

コンサータ72mgで不応な成人たちのためにも厳しい薬物司法制度で取り締まるだけでなく、正しい薬物の知識と付き合い方、やめられない方への心理的治療、オーバードーズによる不慮の死を防ぐためにも規制薬物使用非犯罪化を私は応援しています。

ADHD当事者がアディクション患者へヤク中とかの暴言を吐くたびそれは自らを真綿で首を絞めて、魔女狩りしていることにしかならないのです。


正しい知識と寛大な心を持ちましょう 420


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